霊媒体質で悩む女性
マユリのところには、霊媒体質で悩む方もよくこられます。頻繁に霊障をうけて、体調不良や、情緒不安定になってしまうのです。
「除霊してもまた憑くことの繰り返しで、きりがない。」「本当にこの体質は辛い」などと嘆かれますが、彼らは多くの場合、自ら進んで、霊体のいるところへ赴いているのです。霊体に呼ばれるままにそこへ出向き、自らすすんで憑けてもらっているのです。
そういう方にとっては、チャネリングは、はなはだしく危険です。今日はそういう話をいたしましょう。10年ほど前のことです。霊媒体質で悩む女性が、何度かこられました。
石を置くと潜んでいる霊体が現れる
クリスタルセラピーで石を置くと、その人に憑いている霊体が現れます。誤解のないように言っておきますが、石をおいたから、霊がやってくるのではなく、それまでその人の中に潜んでいた霊体が、石の波動に耐え切れなくなって、でてくるのです。
一般に霊体は強いパワーストーンの波動を嫌います。ですから、体に石を置くと、耐え切れなくなって、現れるのです。もちろん、石の種類や波動の強さによるので、その辺の石を置いても、そんなことにはならないので、ご安心くださいね。
ソロモン72柱現る—カバラに関りのある前世
この方に、石を置くと、AやらLやらSやら、ソロモン72柱に出てきそうな面々が現れました。
一見ごく普通のOLさんで、格別オカルト好きにもみえませんし、普段お話していても、その手の話はでてきません。けれども、現れたのは、西洋で悪魔と呼ばれているような存在です。どうして、日本人の彼女にこんなものがいるのか不思議に思ったので、海外に行ったことがあるのか聞いてみましたが、「ない」とのことでした。
彼女は、アメリカから伝わったカバラ系のセッションをうけたことがあるとのことでしたので、そのせいかもしれません。これらの霊体の中には、カバラで崇拝の対象となっているものもありました。彼女自身は、自分が受けたセッションが、カバラなのかどうかもわかっていません。単に「悩みを解決する糸口になるかも……」との思いで、よく知らないで受けたようです。
この女性に、カバラ系の霊体がいるもう一つの原因は、彼女の前世が、大和朝廷に関りがある事です。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、大和朝廷とカバラは深いかかわりがあります。というのも、彼女が霊障を受けてこられる場所は、いつも、大和朝廷に滅ぼされた人々にまつわる神社やパワースポットだったのです。大和朝廷に恨みのある人々の眠る地は、彼女にとっては鬼門なのですが、どういうわけか、まるでわざわざ選んだかのように、次々と行っては、霊障で体調不良に陥るのです。
S(エス)かく語りき!
さて、その日は、Sと名乗る霊体があらわれました。
「なぜ自分がいることが分かったのか?」と、向こうから聞いてきました。その上、自己紹介までしようとする、なかなか饒舌な霊体です。
「人は生まれながらに、黒い奴と白い奴がある。黒い奴は、自然に黒い奴同士集まるし、黒いものに魅かれる。白い奴は自然に白いもの同士集まるし、白いものに魅かれる」
彼流の「引き寄せの法則」を展開し始めました。何だか予定説(カルバンの説いた説)みたいな話です。彼は決定論者なのでしょうか……
「それでは、人の運命は生まれた時点ですべて決まっていることになり、黒い奴は永遠に黒いままになってしまいますね。」と尋ねると、
「だいたいはね。でも絶対ではない。少ないが例外もいる。」
「というと?」
「本人の意志と努力次第で、黒く生まれても白くなる奴もいるし、逆もある。生まれつきは白かったのに、俺のところに来た奴。」
なるほど、彼は、自由意思を認めているようです。
「そう、できなくはない。でも、だいたいは、生まれつき、自然にそうなる。」