神々の履歴書 番外編 「引き寄せの法則」と「神様にお願いする方法」はどう違うの? 下

癒しフェア2017東京では、マユリの「婚活&転職―豊かさを引き寄せる秘訣をマスター」 にご来場ありがとうございました。「引き寄せの法則で幸せを引き寄せるのと、神様にお願いして願いをかなえてもらうのはどう違うの?」という質問を複数の方からいただいたので、お答えさせております。

商売繁盛・縁結び・子宝へ大転身

ところが、江戸時代になると、これらの恐ろしい側面は忘れさられ、庶民の味方、商売繁盛の神様になっていきます。確かに、平和な世の中で、戦勝祈願だ、呪殺だといっても、だれも見向きもしません。

この神様に限らず、商売繁盛・とか、縁結び、子宝などの、一般庶民が喜びそうな後利益を、神社仏閣がうたうようになったのは、江戸時代からです。天下泰平の世で、神様たちも大衆向けバージョンに鞍替えしたのです。

呪殺できるほどのパワーの持ち主ですから、商売繁盛の分野でもパワフルだったのか、江戸庶民にも大変な人気でもてはやされます。

そのうちに、神様の明るい側面だけがもてはやされ、負の側面が忘れ去られていきます。人は、「自分がみたいものだけを見て、見たくないものは見えない」傾向があります。つまり「願いが叶う」という自分にとっておいしい側面だけが見えて、「代償を支払わなければならない」という見たくない側面は見えない、または見ようとしない傾向があるのです。

 

黒執事セバスチャンは、日本では神様

漫画、黒執事にでてくる執事セバスチャンは、主人公シエルと契約を交わした悪魔です。彼は、本当に頼りになる存在で、シエルはセバスチャンの力を使って、数々の難問を魔法のように解決していきます。なぜ、セバスチャンはここまでシエルのために尽くすのでしょうか?「死後シエルの魂を、セバスチャンが食べる契約」が交わされているかです。

まるで、さっきの死肉が好物の神様みたいですね。そうです、日本だと、間違いなく執事セバスチャンは、悪魔ではなく神様になります。

西洋の価値観では、善は善、悪は悪とはっきりと区別されるので、神と悪魔はまったく別の存在ですが、キリスト教以前の古代社会や、東洋では、本来そういう価値観はありません。

日本やインドなどの多神教の神様は、神様的側面と悪魔的側面を一人に神様の中に併せ持っています。神様の天使的側面と堕天使的側面、和魂と荒魂といってもいいかもしれません。

ところが、今の日本では、西洋的な価値観と日本的な価値観がごちゃまぜになってしまい、「神様=無条件で人を救ってくれる良いもの」という、間違った観念が横行しています。

多神教の神様は悪でもあり、善でもあり、人間同様複雑です。また、多神教ですから、神様一人一人、ずいぶん性格も違います。

 

神様の性格は一柱ずつ個性がある

「いったい、どの神様にお願いするとやばいのですか?」そんなストレートな質問が来ました……それはちょっと言いかねます……。ここではたまたま、密教の天部がでてきましたが、天部だからやばいというわけではありません。誤解のないように申し上げておきますね。

願い事をすると、シビアな見返りを必要な神様はほかにも沢山あります。おっと、このエッセイを書いていると、突然、漫画の宣伝がスマホに現れました。引き寄せの法則でしょうか?(笑)

 

なんでも願いを叶えてくれる福の神「ゴールデンゴールド」

途中まで無料配信だったので、読んでみたところ……

「ゴールデンゴールド」という福の神が主人公の漫画でした。結構有名な漫画だそうで……「なんでも願いを叶えてくれる神様」がでてきて、島の人々が、この神様のおかげで、どんどん裕福になっていく話です。思い当たる節があります……ここにでてくる神さまは、天部ではなく、外国(西洋)からやってきて、今は日本でも定着した神様です。

モデルになった神様については、またの機会に、お話しさせていただきますね。
それから、戦国ついでに、信長と第六天の魔王についても、折を見てお話いたしましょう。

マユリ

HP http://www.heavenly-crystal.com

 

《MAYURI さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/mayuri/?c=95190