【女性のためのストレス解消の側面もあった】
このように見てくると乱暴な風習のように思えるかも知れませんが、現代のように各種の権利が確立されていない時代に、女性が自分の意見を堂々と主張するだけでなく、なおかつ行動に移せる機会というのはほとんど無かったので、うわなりうちの主役だけでなく、助っ人として参加する女性にとっても、「ストレス解消になった」と考えられます。実際に、助っ人を楽しみにして、80歳の老婆にも関わらず人生で16回ものうわなりうちに参加していた人もいるとされています。
また、後妻が先妻にたいして、多かれ少なかれ持っていた罪悪感も、こういった派手な争いがあることで緩和されるということもあり、先妻にしても後妻にしても出来るだけ「後腐れなく、自らの人生を一歩進めることが出来る」という側面もありますので、乱暴に見えながらも、なかなか「理にかなった風習だった」といえるでしょう。
【復讐されるべきは男性では?】
「でも、一番悪い旦那は無傷じゃないの?」と思うかも知れませんが、基本的に男性はこの騒動に参加することはできずに、ただ、「自分の家や財産が破壊されていくのを見守るしかありません」。頼みになるのは、後妻とその手伝いだけということになるわけですので、「男性に女性のありがたみを教える」という意味合いも含まれていたのではないかと考えられます。
もちろん、男性に直接的に報復してしまうと、体格差などで女性が圧倒的に不利になるという意味合いや、「男尊女卑的な思想の影響」も否定はできませんが、蚊帳の外に置かれながらも、財産が破壊されていくのを見続けるというのは、想像以上に精神的なダメージが大きいはずです。
現在でも男女間のもめ事は絶えないわけですし、昔ほどではないものの、まだまだ女性が抑圧されている場面も多いので、新しい形でうわなりうちを蘇らせてみるというのも面白いかもしれません。
Revenge for women by women.
Stress rrelease method of old age.