当然のことながら、『アリイ・カフナ・ヌイ』とは、教育係という狭義ではなく、古代ハワイの神話世界に通じ、ありとあらゆるカフナの分野を把握して、人間的に深い敬意と信頼があり、現在も、古代ハワイアンたちの信仰の中心である火と火山の女神ペレにつかえていらっしゃいます。
女神ペレの言葉を伝える女神官（レムリアン・プリーステス）なのです。
『アリイ・カフナ・ヌイ』は、女神ペレだけではなく、古代レムリア世界の様々な聖なる存在を熟知し、毎日、祈り、メッセージを聞き、実践を行い続けているのです。
とにもかくにも、カフナの中でも最高位のカフナたちは、現代のハワイ社会の中で、秘された聖地に家族と一緒に暮らしています。
そして、多くのカフナたちは、カフナとしての仕事以外に、様々な仕事をしています。
あるカフナの母娘は、フラワーエッセンスを作り、販売する仕事を始めました。
また、他のカフナたちも、現代においては、カフナとしての仕事がないので、古代ハワイのシステムを継承しながらも、存続は難しくなっています。
（２）チャント
チャントのことは、『詠唱』『歌』『祈り』などと翻訳されています。
チャントは、チャンターと呼ばれる歌い手が、歌うことでも知られていますね。
古代ハワイアンたちは、チャントと呼ばれる物語を歌にしたものを歌って、様々な、毎日の祭礼を行なっていました。子供の頃から、何かあるごとに、様々なチャントを聞きながら育っていきますので、自然にチャントを覚えていくんだと思います。
チャントには、カフナの専門分野ごとに、様々な、物語が歌い継がれています。
どんなに複雑なものも、正確に記憶し、伝承できたのは、このチャントという存在のおかげだった言えるでしょう。
（３）フラ
それでは、最後にフラについてお話ししておこうと思います。
フラには、現代フラと、フラ・カヒコと呼ばれる古典フラがあります。
私が、ここで、お話するのは、フラ・カヒコのことです。
カヒコというのは、ハワイ語で『古い』という意味があります。
おじいちゃん、おばあちゃんのこともカヒコと呼ぶのですが、そのカヒコには、尊敬の気持ちや、敬い大切に思う気持ちが含まれていることを感じます。
さて、フラです。
フラは、毎日の様々な祭礼に、その祭礼用のフラを奉納します。
ハワイの主食はタロイモなので、タロイモ畑にタロを植える時、風を読み、雨を読むカフナが、タロイモを植える時に詠唱するチャントを詠唱した後、タロイモを植えるフラを奉納します。
チャントもフラも聖なる存在への奉納のためのものなので、決して、観光用に見せるものではありません。
今も、ハワイ島にある王家の谷では、この伝統が守られています。
船を出す時には、星を読むカフナ、波を読むカフナ、風を読むカフナ、雨を読むカフナ、それぞれの専門家（カフナ）が、集まって、チャンティングし、フラを奉納して、航海の無事を祈って船出しました。
古代のハワイアンたちが、コアの樹をくり抜いた双胴のカヌーで、樹皮布の帆を張って、コアの樹木のオールで太平洋に漕ぎ出した、その勇気は、一緒に航海に出る専門家集団であるカフナの霊力と知識、そして、見えない存在遠つながりを信じていたからこそだったのではないかと慮るばかりです。
古代ハワイアンたちは、なんと、ハワイを出航して、赤道近くのポリネシア諸島や、イースター島を経由して、旅をしていたというのです。
ハワイ州オワフ島にあるビショップミュージアムには、この古代ハワイアンたちの航海術の奇跡を、太平洋ビッグトライアングルと呼んで賞賛し、大きく展示紹介しています。
さて、いかがだったでしょうか？
古代ハワイアンたちは、実は、17世紀以前までは、こうして、古代レムリアンたちと、テレパシーで繋がっていました。
宇宙創成の真理を知っていた。とも言われています。
私たちは、現代において、カフナ、チャント、フラのシステムを理解し、実践することで、古代レムリアンたちのテレパシー伝達システムをよみがえらせることができるかもしれません。
私は、レムリアン・プリーステスとして、日々の実践の中で、その可能性を感じています。
次回は、いよいよ、古代レムリアンたちとテレパシーでお話してみようと思います。
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