★働き方改革より大切なモノ。すべてのブラック企業を「ホワイト化」!・後編。仕事に対する姿勢=ゲームへの姿勢、が世界のスタンダードだ!

こんにちは。生き物大好きな占い師&教員&気象予報士の金子大輔です。
「前編」では、小学校の道徳が大事、理不尽を理不尽と感じる心が大切、社会に貢献なんてしなくてもいいんだよ、というお話を書きました。
続きまして今回は、「仕事は所詮ゲームだぜ!」というお話をしてみたいと思います。

 

●世界を魅了してきたゲーム=「仕事・ビジネス」

仕事・ビジネスはずばり、「いかに『お金』を集めるか」というれっきとしたゲームです。
人生とは「約90年間の暇潰し」と私は考えていますが、その暇潰しとして世界中の人を魅了するのが「仕事・ビジネス」というゲームなのです。

 

●「仕事で叱られる」のは日本だけらしい?

子どもの頃、こんな注意をされたことはないでしょうか?「これはゲームなんだから、怒ったり不貞腐れたりしないの」と。
大人が、オセロで負けた、七並べでビリになった、マリオでクリボーにやられたとガチギレしたら引いてしまいますね。
ですから、ビジネスで感情的になるのもナンセンスではないでしょうか。

海外で働いている人によると、どこの国でも、まともな職場では声を荒げる人なんていないと聞きます。
さらに日本を一歩出ると、「仕事のアドバイス」ならわかるけれど、「仕事で怒られる」という現象の意味が本気で理解できなくなるそうです。
そう、世界的には「仕事=ゲーム」という認識がスタンダードなのです。

 

●ゲームとしてもマイナス面もある

仕事を単なるゲームと認識することでのマイナス面も、当然あります。
使えないと思った「駒」は簡単に切り捨てられます。
諸外国では日本に比べて、容易に解雇されるということです。

しかし、たかがゲーム。「あなたは使えない。首だ!」と日本語で聞くと、全人格を否定されたように感じてしまいますが、諸外国では「君はババ抜きが弱いから、他のゲームで勝負したまえ」くらいのニュアンスのようです。

 

●ニートや「できない人」への強い風当たり

我が国では、働いていない人や仕事ができない人への風当たりは依然として強いままです。
パワハラがあっても「あんなに仕事ができないんじゃあ仕方ないね……」と、とても立派な人でさえも空気に飲まれてしまう例は後を絶ちません。

仕事は単なるゲームです。
「仕事をしない・できないから人間失格」なんてことは決してありません。
ドラクエをやらない人は生きる価値がない、ポケモンGOが下手なヤツはクズ、と言い換えたらとんでもない暴論であることがすぐにわかりますね。
※ドラクエでは「遊び人」もパーティーのいちメンバーとして尊重してもらえます。

 

●小学校の体育、八百長はダメ!

さて、小学校の体育ではいろいろなスポーツをします。
ドッチボール、サッカー、ポートボール、リレーなど、2つのチームに分かれて対戦することしばしばです。
ポイントは、「自分はどちらのチームメートなのか」をしっかり認識するということ。
相手チームに、仲良しの子や好きな子がいても、相手チームの手助けをすることは「八百長」と言って、してはならないことです。
そんなことが一度でもあると、スポーツ界は大混乱するし、第一おもしろくありません。

 

●真剣だからこそ、自分だけの利益を考える

そして高校生にもなれば、甲子園や高校生クイズなど、全国民が見守る中、勝負をすることもあります。
みんな、命がけで真剣に勝負に挑みます。
負ければ涙することも珍しくありません。
そんなときですら、相手チームを思いやって手加減することは、美しいことではありません。
真剣にやっている相手チームに対しても、却って失礼な行為です。

 

●労働者と経営者(使用者)の間でも八百長はNGだよ

そして就職ということは、「労働者」というチームの一因になるということです。

労働者:なるべく楽(少し働く)で、高給のほうがいい。
会社:経営者(使用者):なるべく多く働いてもらって、給料を抑えたい。

労働者と使用者で、利害が対立しているのがわかりますね。
これは、スポーツで2チームが対戦するときと同じ構図です。
八百長はしてはならないことです。

たとえば、「労働時間は7時間」という契約なのに、「会社が大変そうだから」と無償で10時間働いてあげることは、試合中に相手チームに手を貸すのと同じことを意味します。
有給は20日だけれど、会社が傾いてきたから、と10日しか休まないことも同じでしょう。

スポーツでちょくちょく相手チームの手助けをしていては、自分のチームは間違いなくボロ負けします。
それに気づいた相手チームは図に乗って、「次回も負けてよ」と言ってくるかもしれません。
仕事でも、『労働者チーム』が不利になり、「労働条件が悪くなる」=「長時間労働、激務低賃金」という状況が指数関数的に進むことになってしまうのです。

 

●思いやりも使い方を間違えるととても危険!

他者を思いやるのはとても素敵ことですが、思いやりの使いどころを間違えると、とんでもない混乱を巻き起こしたり、自分たちの首を絞めたりすることになってしまいます。
日本でいつまで経ってもブラック企業がなくならないのも、労働者が優し過ぎて、「誤った思いやり」を起動してしまうからでしょう。

ただしスポーツと同じで、相手チーム(使用者・経営者)を憎んだり嫌ったりする必要はありません。
スポーツでは、最後に相手チームと握手しますね。

仕事もスポーツもあくまで「勝負」「対戦」であり、「戦争」「殺し合い」ではないのですから……。

 

(金子 大輔)

 

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