【乙女座編3】モッくまくんのはれんちギリシャ神話分析~『本音』を受け入れ、冥府の女神となれ~

乙女座

木 星
「ザクロは『多産』や
『豊穣』を意味する作物。
赤い実がぎっしり詰まった様子から
豊かさをイメージできるし、
女性の性的シンボルも連想させる」

モッくま
「確かに……」

木 星
「ここでのザクロは『子を産む』とか
そのための『まぐあい』を象徴していると
考えると……」

モッくま
「なるほど。と、言うことは……。
せっかく地上に帰れる段になって、
4粒ザクロを食べちゃったコレーは……」

木 星
「こばんでいながら実は
ハーデスとのまぐあいを、どこかで
望んでいたということよ」

モッくま
「イヤヨイヤヨも好きのうちって言う
まさかのアレ……?」

木 星
「昭和的表現、どうもありがとう」

モッくま
「あっ! 木星さんのせいで僕まで
ボケが二つ前の元号に!」

木 星
「人のせいにしてんじゃないの。
先行くわよ。

この神話には、コレー一人では到底、
太刀打ちできないような、
大いなる神々が3人も登場する。

全知全能の神ゼウス
大地と豊穣の女神デーメーテール
冥府の神ハーデス

これほど偉大な神々の前で、
コレーはほんろうされ
己の運命におびえている。

乙女座さんの敏感さや臆病さは、
大いなるもの達がもたらす『現実』が
時に過酷で、自分一人では
どうにもならないことを知っているから。

時にはその『偉大なもの』に、
身をゆだねるしか術を持たないことを知って
いるからなのよね」

モッくま
「なるほど……」

木 星
「でもコレーには、周囲に隠した意志がある。
彼女は最後の最後にザクロを口にし、
冥府の妻の座を得た。
これは、権力を持ったとも言えるけど……」

モッくま
「乙女座さんは『コッソリ隠れて
野心家さん』と、聞いたことがあります。
あまりにも『望むもの』に
完璧を求めすぎて、かえって
身動きが取れなくなる……。
それが結局、慎重さにつながるとも……。
乙女座アルアルですね」

木 星
「まあね。確かに実際の乙女座さんには
そんな風に表れることもあるけれど。

獅子座から受け継いだ
『オレらしさ = 個性』。

この『自分』が、
闇に呑まれ、時に己を見失う未熟さを
超えて。

『内観』と言う手鏡を手にし
『己』を完成させるという野心。

乙女座の真の野心とは
『ゆるがない自分』を得ることなの」

モッくま
「ふーむ。その野心、あっぱれですね」

木 星
「大事なことは、
自分の真の願いに気付くこと」

モッくま
「真の願い?」

木 星
「『ウッカリ食べちゃった』のではなく
『食べたかったから食べた』と言う
正しい自己認識」

モッくま
「なるほど」

木 星
「その本音に気付き、受け入れた時
『自己責任』によって
目の前の全ての現実が繰り広げられている
ことに気づいていく。

それは別に、大いなる父ゼウスの
せいでもなく、
闇の帝王、ハーデスのせいでもない。
己が望んで作り出した現実とね。

そうなった時、乙女座さんは
自らの光も闇も掌握し、大いなるものに
身をゆだねながら、
自分の欲する現実をコツコツ創る
小さな賢者へと目覚めていくのよ」

モッくま
「冥府の神の妻にふさわしい、
聡明さですね」

木 星
「さて。
ここまで12星座神話を追ってきて
わたし達はやっと『自分の個性』を確立した。

次はいよいよ、そんな自分を世の中に
お披露目するタームへと入っていくわ」

モッくま
「ついに後半星座! まずは天秤座からですね~」

木 星
「皆さん、どうかお楽しみに!」

モッくま
「自分の生まれた瞬間の星が、
乙女座にあるかどうかをチェックしたい人は
こちら~
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まったね~!」

 

著:占星術家・木星
神話の絵:eARTh yukiyo

 

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