令和3年3月メッセージ — コロナ禍と過去への後悔を乗り越えた私たちは、意外なほど近くに真実の春を見つける

3月

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『ソードの5(正位置)』『悪魔(逆位置)』『節制(逆位置)』。アドヴァイスカードは『女教皇(正位置)』。
この3月は、1日あたりのコロナの感染者は2~300名前後で安定し、一応の落ち着きを見せるという雰囲気が社会を覆うでしょう。また、経済的に苦しむ人々を支援するシステムの構築、互助の動きが活発化する暗示ですが、一方で貧困からくる犯罪にも、注意すべしと出ています。
“ソードの5(正位置)”は、損失、敗北の暗示。詐欺など騙すことや、卑怯な行為を表しています。前項でも触れましたが、“辛卯”の今月は、摘発が続いている給付金詐欺などのニュースが、先月よりも多く報道されるかもしれません。
“悪魔(逆位置)”は、勝手な方向に走る、統制がとれない状態、また束縛からの解放という意味を表します。緊急事態宣言の解除で、国民の間で緊張感が弛緩する気配です。政府の方針を重視せず、個々の判断でコロナ前の生活を志向する雰囲気が蔓延しそうです。
“節制(逆位置)”は、何かが足りない不足感、満足できない状態。また、心身の疲労を表しています。キャパオーバーの意味もありますので、うつ病を発症する人の増加や、医療崩壊には注意したいところです。また水害にも、警戒が必要と言えます。
そしてアドヴァイスカードに出てきた“女教皇(正位置)”は規律の遵守、慈悲、連帯性、教育などを表します。
まさに、緊急事態宣言の解除で緊張感が弛緩する気配の今月は、規律の遵守が国民に最も求められるところです。また、コロナ禍による解雇や雇い止めが9万人に迫るという報道もありました(注・2/24執筆時点)が、生活が逼迫している人々へ、温かい手を差し伸べることも重要です。“教育”という面では、大学や専門学校に合格した子供たちは、厳しい状況の中でも、新しいステージへの希望を抱く月となるでしょう。

3月

 

風の時代を迎え初めてとなる春分の月に — あなたが探し求めた“真実の春”は、すぐ近くに在る

西洋占星術の観点で言えば、3月は全天体順行期間に入っています。来月の28日まで、個人の生活、社会構造ともに緩やかに、しかし着実に“改造”が進んでゆくでしょう。6日10時30分の射手座の下弦を経て、13日19時22分には、魚座で新月。正月から着実に進めてきた人間関係の清算、収入を得る手段の模索などはここで一旦終え、自分の健康管理を優先し、新しい時代に合わせた生活習慣の改良を志向するタイミング。20日18時37分には太陽が牡羊座入りし、春分。宇宙元旦とも呼ばれるこの日は、文字通り新しい時代のスタート。ここから本格的に、“風の時代”のエネルギーが流れ込んできます。21日の蟹座での上弦の月を経て、29日3時49分の天秤座8度での満月(ワームムーン)の頃には、コミュニケーションが活発になり、ご縁の強いソウルメイトと歩んでゆく、新たな人生のChapter(章)が、スタートしていることでしょう。

 

3月は、旧年度の終わりの季節です。
進級や卒業を迎え、自身の新しい展開に思いを馳せておられる方も多いのではないでしょうか。
今月の最後は、宋の詩人・戴益が綴った、「春を探ねて」の一節をご紹介しましょう。

 

尽日  春を尋ねて 春を見ず

芒蹊(ぼうあい)踏みて  遍(あまね)し  隴頭(ろうとう)雲

帰り来たって  適(たまた)ま過ぐ  梅花の下

春は枝頭に在って  巳(すで)に十分

(訳) 一日中、春を捜してあちこち歩いたが見つけられなかった。

でも、帰ってきたら自宅の梅のつぼみがふくらんでいる。

春は、こんな身近なところにあったのか—

 

本当に大切なものは、意外といつも、近くにあったりするものです。

自分が、本当に辿り着きたかった境地。

自分が、心から大切にしたいと思える仲間。

自分にとっての“真実の春”を探すのも、また人生の醍醐味ではないでしょうか。

梅から桜へ、新しい季節が、すぐそこまで来ています。

読者の皆様に於かれましては、新しい季節への期待で胸に希望が宿る3月となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

 

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