社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『隠者(逆位置)』『審判(逆位置)』『ソードの10(正位置)』。アドヴァイスカードは『世界(逆位置)』。
この2月は、コロナ禍による緊急事態宣言の再発令が尾を引き、経済の停滞が更に悪化し、倒産や破産といったどん底の状況暗示が出ています。
“隠者の逆位置”は、状況を把握できない、チャンスを逃す、トラブル、引きこもりといった暗示があります。
“審判の逆位置”は、新しいステージに向かう扉を開けることができない、意図した方向に向かうことができない状態。計画の再開には、時間がかかるさまを表します。
“ソードの10(正位置)”は、まさに“破滅、残酷、分裂”を表すカード。物事の最終局面、完全な孤立、資金が底をつくという暗示です。
長引くコロナ禍により旅行業、飲食業が大打撃を受け、生活に困窮している方が激増しています。また、非正規で働くシングルマザーが追い詰められているという報道もあります。先月は、江戸時代から続いた歴史ある料亭が閉店したニュースが、世間に衝撃を与えました。完全失業者数も右肩上がりの状態が続いていますが、今月もこの状況は、悪化の一途を免れないようです。
そしてアドヴァイスカードに出てきた“世界(逆位置)”は予定が遅れる、スランプ、諦めの境地を表します。緊急事態宣言は1ヶ月限定という趣旨で再発令されましたが、解除の見込みはなく、延長は暫く続く(注:1月26日執筆時点)でしょう。
昨年12月の風の時代入り以降、大変早いスピードで、社会構造に変革の波が押し寄せています。現行の経済システムの崩壊は、私たちがどうしても乗り越えなければならない試練と言えるでしょう。どうか今月も歯を食いしばって、希望を失わずに日々を過ごして頂きたいと思います。
土星と天王星のスクエアがもたらす劇的な変革の嵐 — 魂の仲間と手を携え、自由で生きやすい健康的な生活の実現へ
西洋占星術の観点で言えば、5日2時37分の蠍座の下弦を経て、12日4時5分に水瓶座で新月。この社会を覆っていた古いルール、常識に変化が生じ、新しい理想の世界に向けての環境整備、必要な仲間が集まってくる時。18日には、水瓶座の土星と牡牛座の天王星がスクエア。大きな痛み(経済崩壊に伴う自殺者の増大など)を伴う、社会変革や価値観の激変が、いよいよ不可避な状況となります。19日に太陽が魚座入り、20日には双子座での上弦の月を経て、21日には水星逆行が終了。4月28日まで再び、全天体順行期間に。春の終わりまでに個人、社会構造ともに緩やかに、しかし着実に“改造”が進んでゆきます。2月は先月に引き続き閉塞感に喘ぐ一ヶ月となりますが、昨年末のグレート・コンジャクションを経て“風の時代”を迎えた私たちは、終身雇用制に於ける地位や財産の獲得を社会的成功と見做す“山羊座的”価値観から、個人で能力や情報を発信し、同じ志を持った仲間と緩やかに助け合う“水瓶座的”社会への、劇的なパラダイム転換の只中にいます(組織の縛りが緩くなるという意味に於いては、芸能界の例を挙げればジャニーズ事務所からの相次ぐタレントの退所、オリエンタルラジオの吉本興業退社などは、象徴的な事象でしょう)。
テレワークに代表される新しい生活様式、上司と部下ではないフラットな協力関係といったこれまでにない変革の波が今、押し寄せてきています。改めてお伝えしますが、これは、この時代を選んで生まれてきた私たちが、乗り越えなければならない魂の学びです。しかしそこには、独りぼっちではなく、現在のあなたの波動に呼応し、最適の魂の学びに合ったパートナー、ソウルメイトが選抜され、助け合いながら生きてゆく姿があります。27日17時18分乙女座での満月(スノームーン)の後には、ストレスや将来への不安を手放し、新しい時代にふさわしい、健康的な生活を志向する自分に、なれているでしょう。
最近は、この時代の変わり目を迎えて、現代の変革の波に相通ずる、幕末から明治維新の頃を題材とした小説を読み直しています。今月の最後は、水戸天狗党の首領として幕末にその名を遺した、武田耕雲斎(1803~65)の辞世の句をご紹介しましょう。
咲く梅の花ははかなく散るとても 香りは君が袖にうつらん
(訳)咲いている梅の花は儚く散ったとしても、 香りは君の袖に移るだろう——
梅は、春の訪れを告げる花ですが、季節の主役である“桜”へとバトンタッチするまでの、渋い脇役と言えるでしょう。
地味な存在とも言えますが、私たちに新しい季節の到来を知らせてくれる、重要な役割を担っています。
街で梅を眺める機会が増える季節が、今年もやってきました。
読者の皆様に於かれましては、楽しい春への予感で胸に期待が膨らむ2月となりますよう、祈念しております。
姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦
(了)
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