令和2年9月メッセージ — 明けないと諦めかけていた夜を越えた私たちは、懐かしい仲間と喜びの朝を迎える

9月

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『死神(逆位置)』『ペンタクルスの5番(正位置)』『塔(正位置)』。アドヴァイスカードは『14番節制(逆位置)』。
先月はコロナウイルスが再び猛威を増し、また香港やアメリカで大規模なデモや騒擾が発生するなど、不穏な空気が世界を覆った1ヶ月となりましたが、この9月は、コロナウイルスに加え不況の深刻化が懸念され、また政変が起こる暗示が出ています。
死神の逆位置は、無秩序からくる停滞、災害、政変の暗示です。また塔の正位置は突発的な出来事、破壊、崩壊を意味します。今年は政権交代を意味する“庚子”の年でもありますが、やはりと言うべきか、先月末は7年8ヶ月の長期に亘って政権を担った安倍晋三首相が辞任を表明しました。今月は新総理の選出、またその後の衆議院の解散に向けて、重大な局面となりそうです。自民党総裁選に代わる緊急の両院議員総会では、岸田文雄政調会長(昭和32年7月29日生/丁酉山下火)が後継総裁の最右翼ですが(詳細は当連載のバックナンバー七赤金星庚子・2020年のスタートにあたって——新たな令和の時代の下、人は魂の悲願の達成に向かって闘い続ける』参照)、有力候補の一人である菅義偉官房長官(昭和23年12月6日生/戊子霹靂火)も、岸田氏と同じ七赤金星の星回りで、姓名に9画を不保持ながら天下獲りの千載一遇のチャンスが巡ってきています。菅氏が出馬を決断した場合は、世代交代を嫌う麻生太郎副総理、二階俊博幹事長ら長老のバックアップを受け、次期総選挙までのワンポイントリリーフで総理に就任し、岸田氏は菅政権の幹事長などで処遇され、来年の総選挙後の本格政権での岸田首班というプログラムが出来上がっているかもしれません(注:8月28日執筆時点)。
タロットのペンタクルスの5番(正位置)は、そのもの“貧乏カード”。コロナ禍を発端とした企業の倒産、解雇による失業者、ホームレスの増加は、避けられないようです。また、“節制”の逆位置は、水害に注意の暗示です。文頭にも触れた通り、今月は“水”の月でもありますが、先月に続き今月も、豪雨などの自然災害に注意を要したいところです。日本では九州から西日本側での集中豪雨や土砂災害、また中国の三峡ダムの決壊なども、冬にかけて引き続き懸念事項と言えそうです。

9月

 

朝のこない夜はない……次々と逆行する惑星と満月/新月の下で浄化と整理を完璧に終え、いざ“風の時代”へ

西洋占星術の観点で言えば、9月に入った時点で木星以遠の5惑星が逆行していますが、天王星、冥王星、海王星は肉眼では確認できない、魔の領域という意味から“トランスサタニアン”の逆行と呼びます。今月は停滞感、閉塞感の中で、次の新しい世界を構築するために、新しい収入の在り方、勇気を持って過去の悪縁を手放すこと、潜在能力の開発など、強制的な社会変革、個人の意識改革が宇宙から迫られていると言えましょう。山羊座の土星は9/29まで逆行していますが、不正の発覚や“テコ入れ”といった暗示もありますので、やはり政治を含む各界のトップ交代の機運が高まってくるでしょう。そして牡羊座に滞在中の火星は、9/10より逆行を始めます(11/14まで)。街での喧嘩やネット上の誹謗中傷などの個人間の対立から大規模な権限拡大のデモ、そしてレバノン多重危機、尖閣、南沙諸島での領土を巡る小競り合いへと、紛争のレベルがどんどん拡大しそうです。誤ったエネルギーの使い方が懸念されます。

2日14時22分には、魚座で満月を迎えます。年末に迫る水瓶座“風の時代”への移行を見据え、個人や社会のみならず国家レベルを含めた浄化、光と闇を分ける二極化が促進される時です。九星でも今月は“水”の月でもあるので、たくさんミネラルウォーターを摂取して、心身の浄化に努めましょう。10日18時25分の双子座での下弦の月を経て、17日20時00分には、乙女座で新月。都内からオフィス、ショップがどんどん撤退し、ネットショップやレンタルスペースでの会議など、ノマドやオンライン中心のビジネススタイルへの本格的な移行期へと入ります。働き方も、“上司と部下”という上下関係から、個人事業主同士での協力や、或いはフラットな仲間たちとの緩やかなフェデレーションが、新しい時代のスタンダードとなるでしょう。その仲間内から、恋愛や結婚に発展することも多いようです。これから、光と闇を分ける“二極化”が更に極まってゆきますが、“光”の道を選んだ人(少なくともこのtextを読んでくださっているあなた)にとっては、魂の願いを純粋に表現してゆく、楽しい時代となりそうです。

今月は、『三国志』を著した昭和の作家・吉川英治 (1892~1962)の名言を紹介しましょう。

“朝のこない夜はない

永遠の夜はなく

永遠の昼はないように

苦労の後には

必ず喜びの日も来るだろう”

明けないと諦めかけていた夜の寒さに打ち震えた読者の皆様に、燦燦と降り注ぐ喜びの日の到来が感じられる秋が訪れますよう、祈念しております。

 

(了)

 

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

 

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