今月の個人面は、旧い感情や人間関係に完全に終止符が打たれ、入れ替わるように、新しく、そして懐かしいものとの縁結び、復活が到来するという暗示が出ています。
“クローバー”の隣に“手紙”のカードが来ていますので、今月は過去の辛い失恋、破局の痛みから完全に解放され、新たにご縁の強いお相手と、メールやSNSを介して知り合う。そのお相手は、過去世でも夫婦や恋人であった可能性が高いと言えるでしょう。コロナ禍の影響で自宅待機を皆が強いられる中、“zoom飲み”がトレンドになっていますが、まさにこの現代だからこその出逢い方、交流の仕方とも言えます。
タロットカードで出たのは『ワンドの８（正位置）』『塔（正位置）』『悪魔（逆位置）』。アドヴァイスカードは『死神（正位置）』。
一見して、不穏な絵柄が並びます。
５月は、社会面に於いて、私たち人間がなんらかの形で“天地鳴動”を感じる月となるでしょう。
九星について触れた最初のパラグラフでも述べましたが、このコロナウイルス禍が国家指導者クラスにも波及し、各国のパワーバランスに大きな影響を与えそうです。複数の国で、政権交代や革命への本格的な動きが予想されます。また、中国とアメリカの間で緊張状態が進み、不穏な空気が深まるでしょう。経済面でも、非正規社員や派遣社員、日雇いといった貧困層は、更に厳しい局面へと追い込まれるかもしれません。犯罪や、家庭内暴力の増大が懸念されます。繰り返しますが、私たちが住んでいるこの世界の社会構造が変革するための、避けられないプロセスの只中にある、と言えるでしょう。
西洋占星術の観点で言えば、先月26日に冥王星が逆行を開始（～10/4）しました。これから、5/11には土星が、13日には金星が、そして14日には木星が次々と逆行を始めます。5日には、ドラゴンヘッドが蟹座から双子座へ移行。7日17時45分には、蠍座で満月を迎えます。三次元の現実世界の崩壊プロセスを目の当たりにし、スピリチュアルな能力が開花したり、また性的な欲求が倍加し、恋人を求める人も増えるかもしれません。土星は7月初頭まで、水瓶座に滞在しています。自宅待機によるテレワークの定着、気の合う仲間との“zoom飲み”が浸透し、顔を突き合わせずともコミュニケーションを図れる時代の本格的な到来を後押ししています。23日2時39分の双子座で新月を迎える頃には、ネット上で思いがけず知り合い、すぐに意気投合した仲間（＝この時期に魂が再会を約束していた、強い縁のソウルメイト）と、趣味や適性を活かした活動の本格的なビジネス化に向けて、SNSを駆使しながら、熱い会話が交わされていそうです。
私たちは、このコロナウイルスの爆発的感染を経験することで、己の“命”というものの使い方と、どう向き合うかというテーマと、対峙させられています。19世紀から続いている、現行の社会構造の急激な変革（株の暴落など、資本主義経済の崩壊の兆し）が進む中で、何か一番自分にとって大切か、真の豊かさとは何か、を考えさせられる場面が増えてゆくようです。
“かもめのジョナサン”が現在を生きる私たちに教えてくれること — 大変だったが、しかし素晴らしかったと後に振り返ることのできる覚悟の一ヶ月に
今年は、私が学生時代に読んで大変感銘した、小説『かもめのジョナサン』の初版の発行から、ちょうど５０周年を迎えます。この作品は、ジョナサン・リヴィングストンというカモメが主人公で、他のカモメが生きてゆく為に、餌を獲りに行くときにしか飛ばないことに対して、ジョナサンは飛ぶという行為自体に価値を見出し、生きることの意味や、より高度な飛行術を身につけるために自己を陶冶してゆくという物語です。日本の禅思想にも通ずるこの本は、1970年代に世界中の人々の心をとらえ、大きな影響を与えました。その内容は、ただ食べてゆくための生活を送るのではなく、真の意味での豊かさを追求することにこそ命の価値があるという、まさにコロナウイルス後の社会をこれから迎える現代の私たちにも、大きな意味を投げかけてくれています。
今月は、この作品の原作者、リチャード・バックの言葉を紹介しましょう。
“大変だったが、しかし素晴らしかったと言える人生を送りたい”
この5月は、あらゆる意味で大きな混乱がもたらされるのが必至の情勢です。
そのような中でも、読者の皆様にとっては、どうか生きることに絶望せず、希望を持って一日一日を更新されてゆく日々でありますよう。祈念しております。
（了）
姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰／八田靖彦
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