八白土星己亥・2019年のスタートにあたって——厳しい寒さに耐えつつ、人生の足場固めを

己亥は冬を迎えた畑のイメージ—地に足をつけつつ、心に宿る新しい芽を守り育てる

新年あけましておめでとうございます。
昨年も一年間、この『TRINITY』紙上で私の文章を読んでいただき、誠にありがとうございました。
皆様、穏やかな2019年のお正月を迎えられましたでしょうか。

今年は己亥(つちのとい)、八白土星の年となります。
己亥は、冬を迎えた畑のイメージです。
厳しい環境に身を置きながらも、その土の下では新しい芽がしっかりと育っています。
経済状況は依然として厳しく、忍耐を迫られながら、それでも誰もが、未来への希望を試みる時です。

また、天皇陛下の代替わりとともに、改元が行われる年でもあります。
私たちが生き抜いた平成という時代が、間もなく終わろうとしています。

元号それ自体は単なる記号ですが、 そこには多くの日本人の“自分史”が、重なっています。
様々な思いが交差するこの30年間を振り返り、地に足をつけて、自分という人間の社会での立ち位置、持って行き場について、改めてじっくりと考える年でもあります。

地に足をつけるという意味では、誰もが自分の“ホーム”について思いを巡らせる年です。
そういった意味で、生涯取り組むべき天職を探したり、結婚して安定を求める人が増える年となるでしょう。“人生の足場固め”が、今年のキーワードです。

 

2019年を表す漢字—文字は“望”—去年結んだ“絆”を深め、望みを叶える一年に

昨年の『TRINITY』紙上で、年頭にあたって「平成30年の特徴を漢字一字で挙げるとすれば、“絆”」と記しました(『激動の2018年—魂の家族と手を取り合い、人生の“実りの秋”を迎える年に』参照)。

文字通り、インターネットを媒介として国家、人種を問わず多くのソウルファミリーが、前世から続く魂の“絆”で繋がり、愛の波動を広げてゆく作業が世界のあちこちで見られた一年でした。

姓名学者として、2019年を象徴する漢字一字を挙げるなら、“望”としたいと思います。

今年の3月辺りまで、天からのプレゼントである多くの有形無形の“気づき”や“きっかけ”が、ツインソウル、ソウルメイト同士に一斉に与えられてゆくでしょう。

まだ統合を果たしていないソウル同士の紐帯は、三次元のこの世界で、いよいよ強くなってゆきそうです。
人生の大きな選択を誤り、貴重な時間と夢を喪った孤独感に苛まれている魂の仲間がいるのであれば、救いの手を差し伸べてあげましょう。
差し伸べたあなたの、その救いの手は、相手にとってだけの“希望”ではなく、あなたがこれから迎える未来の、“希望”でもあるのです。

人生の厳しい寒さに耐えつつも、希望を喪わず前向きに生きる。
その先に、あなたが求めてやまなかった“ホーム”(家庭、人生の故郷)が、あるはずです。

 

人と人との出逢いは、“参”と“商” の如し—蒼穹に浮かぶオリオンは、奇跡の愛と邂逅する

この年始は実家に帰っていたのですが、学生時分によく愛読した、『唐詩三百首』を書庫から取り出し、改めて読み返していました。その中に、詩聖・杜甫が詠んだ、こんな詩が収められています。

“人生 相見ざること、



動(やや)もすれば 参と商の如し”

“参”とはオリオン座の三ツ星、“商”とはさそり座を指します。
それぞれ天の両端に位置して、同時に現れることはありません。
杜甫が宮廷を去って華州の田舎役人になっていた頃、出張で戦乱の故郷・洛陽を訪ねたことがありました。

そこで待っていたのは、青春を共にした旧友との、20年ぶりの再会。
旧友は家族を挙げて杜甫を歓待し、まさかの再会を心から喜んでくれました。

「よっぽど深いご縁がありましたね」としみじみ言う旧友の言葉に、深く頷く杜甫。
人情がはかない乱世でも、“束の間の邂逅”に心が温まった……

一人の人間同士が出会って一秒だけ話す確率は、400京分の1の確率だそうです。
人間の出逢いは、それ自体が奇跡的で、素晴らしいもの。
その中から、本当に強い縁のある人とは、人生で何度でもめぐり逢う機会が、あるでしょう。

“参”が真摯に輝きを見せる生き方をすれば、いつか“商”とめぐり逢うもの。
今宵も、南東の蒼穹に浮かぶ“参”を眺めながら、

“商”の無事と幸福を、祈りましょう。

その先に、魂が探し求めた、奇跡の再会が用意されているはずです。

2019年も、皆様の魂が愛と光で包まれるよう、祈念しております。

 

姓名学者・八田運命総合鑑定所主宰/八田靖彦

(了)

 

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