幸せタイムリー ~幸運を引き寄せ運勢を好転させる方法 運を強化し、願いを叶えるキーポイント PART.63

「火九子のように社会の荒波に飛び込んで行き、どんどんキャリアを積んで行きたいという生き方と私のように結婚して家庭に入り、子育てをして普通の主婦として生きていきたいという生き方はあまりにも対照的だった。」

☆~エンジェルセラピスト友紀が語る~ 天使との対話 マドンナリリー 短編小説編☆

🌹 You Are The Sunshine Of My Life
(あなたは私の命を照らす太陽🌞)
~女神との対話 「輝く太陽 あなたは私の憧れ」~

 

「離火子(りかこ)、今日、相談にのってもらっていいかな?」

「うん。暇だから大丈夫だよ。お鍋でも作って待ってるね。」

 

ここ数週間、こんな調子で午後になると火九子(ひかこ)からラインが入ってくる。

彼女は今、仕事のことでとても悩んでいて、その相談にのる日々が続いていた。
火九子(ひかこ)は短大時代の同級生で社会人になった今でも唯一なんでも話せる友達のひとりだ。同じ秘書学部で学び、同じ学生寮で過ごし、学校帰りにはよく自由が丘や中目黒辺りのカフェで将来の夢や希望なんかを語り合った。

二人ともお酒が飲めなく、色気よりも食い気といった学生時代だった。

私は中目黒のエンジェルショップが大好きで、火九子からの悩み事相談は決まってエンジェルカードで答えていた。彼女の誕生日には女神カードをプレゼントした。なぜなら、火九子は間違いなく『魂の領域は賢者』だからだ。

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彼女は卒業後、夢のある仕事がしたいとスポーツ施設やフィットネスクラブなどを手がけるリゾート開発産業系企業の個人付秘書として就職した。

裏方的な仕事に飽きたらず、表舞台でもっと広い世界や現実を見たいと会社に申し出て、企画部門に移動した異例の人材だった。働きながら英会話スクールへ通い、たまの休暇には短期のホームステイに参加し、ひとりで海外出張を任されるほどのキャリアを積んでいた。

つい先日も香港出張へ行った際、ペニンシュラのチョコレートをお土産に買ってきてくれた。

私はというと秘書にはならず、大手飲酒メーカーの食品部門を担う子会社に一般事務として就職し、総務部そして現在は経理部に所属し、今年で勤続13年目。

すっかりお局様の部類に入るが、来春の3月で寿退職する予定だ。

この時期はクリスマスに向けての商品が目白押しで残業の日々が続く。雇用条件の良さを考えたら退職してしまうのはもったいないが、月末・月初は完全に休めなくなること、残業の多さや通勤時間が往復3時間かかることなどを考えるといつまで働けるかと考え、これを機にパートに切り替え、自宅近くで気軽に働くことを選択した。

 

なるべく早く子供も産みたいのだ。

火九子のように社会の荒波に飛び込んで行き、どんどんキャリアを積んで行きたいという生き方と私のように結婚して家庭に入り、子育てをして普通の主婦として生きていきたいという生き方はあまりにも対照的だった。

それに私の習い事といったら火九子のようにキャリアに根差したものではなく、3年続いているプリザーブドフラワーは、そこへ行き、色鮮やかな花や空間に囲まれ、楽しい時間を過ごす、というあくまでも趣味の範疇のものだった。

 

私 「あんまり悩むと体によくないよ。さあ、どんどん食べて。」

火九子 「ん~…….。 もう私、ダメだわ。」

 

火九子はあるアジア系企業のリゾート施設のアメニティグッズを担当していた。その企業とは用心深く念入りに連絡を取り合い、計画を進めていた。

火九子が企画した金沢の金箔や秋田の樺細工をちりばめたアメニティグッズを相手企業もとても気に入り、契約書も交わし、納品が終わった時点で事が一変してしまった。