天命ー魂のcallingーを知るために

何をしたらよいのか、どちらへ向かったらよいのか分からないという状態になって始めて、自分の本当の道が見つかると言うことですね。この状態はとてもuncomfortableだから、何とかしようと真剣になるからでしょう。

天職は、英語で”calling”と言います。
また、内から突き動かされるような強い衝動、特に天から与えられた使命(天命)の意味もあります。

 

〈壁にぶつかる→軌道修正→自分探しの旅〉

自分のcallingが明確に分かっている人は、そんなに多くはいないでしょう。 よく分からないから、両親や周囲がよいという道を進んでどこか満たされず、はたしてこれでいいのかと悩んだりするのですよね。何となくこの道ではないと分かっていても、自分探しに使う時間やエネルギーやお金がないといって、そのままになってしまう。

ところが、そんなときに、人生の一大事が起こって今まで積み重ねたものが崩れてしまい、否応なしに自分の人生を考え直すことになって、自分探しの旅を始める人もいます。 わたしもその一人で、いまだ旅路の途中です。

最近読んだ本、”Heart of Miracles”の著者は、MBA(経営学修士)を取得し、ファイナンスの仕事に就いて父親の期待にそった生活をしていたのですが、心臓疾患のために胸に埋め込んだデバイスの不具合から一度死にかけ、何度も手術を受ける羽目になります。肉体的にも精神的にも多難な期間を経て少しずつ強くなり、最終的には自分の天命を見出します。彼女の話に興味があれば、ブログ(スピリチュアルな洋書あれこれ)を覗いてみてくださいね。

彼女の場合はかなり劇的ですが、多かれ少なかれ、自分探しの旅をしている人は多いかもです。一つ言えるのは、この旅を始めるきっかけは、やっぱり、壁にぶつかることのようですね。

“Heart of Miracles”の著に、Wendel Berry(ウェンデル・ベリー)という詩人のこんな引用がありました:

It’s only when we don’t know what to do or which way to go that we find our way to our true path.

何をしたらよいのか、どちらへ向かったらよいのか分からないという状態になって始めて、自分の本当の道が見つかると言うことですね。この状態はとてもuncomfortableだから、何とかしようと真剣になるからでしょう。

こうして人生の方向転換を強いられ、心からこれだと思う道が見つかり、魂が喜べるようになった人たちは、異口同音にあの不運な出来事は実は”blessing(天の恵み)”だったと言います。これは、間違った方向に行っているよと軌道修正の機会を与えられたように感じるからですね。

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〈callingを知るヒントはさまざまな形で現れる〉

訳書がないようですが、Lynn A. Robinson著の”Listen: Trusting Your Inner Voice in Times of Crisis”には、天命あるいは天職を知るためのヒントがあり、とても参考になりました。

ヒントはさまざまな形で現れるのですが、すべては教えてくれません。あくまでも糸口です。以下がそのヒントです。

・ 時間があいたときに楽しんで熱中できるもの
・ 子供のときに興味があったこと
・ 強く心が動かされるもの
・ 瞑想や祈りのときに頭をよぎる言葉や語句、イメージ
・ 他の人によく指摘されること
・ 世の中に「貢献したい」と強い願望を持つ分野
・ 幾度も学ぶことになった人生のレッスンと同じように悩んでいる人を助けたいという気持ち
・ やるのがとても楽しいのでお金をもらわなくてもよいと思うこと