インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』Vol.25 ~感情を乱して不安定にする、 ラジャス的・タマス的な食べ物の摂り過ぎにご注意!~

甘味は「愛を促進する」サットヴァ質。 私たちがついつい甘いものに耽溺してしまいがちなのは、生きている中で、愛の欠如を無意識に埋め合わせようとするからのようです。

前回から、私たちが普段食べているものが、思考や感情に影響を与えているというテーマでお伝えしていますが、今回は、インドのヨガやアーユルヴェーダにおいて、マインドと感情を支配する質「サットヴァ」「ラジャス」「タマス」と呼ばれている自然の三つの原理を交えてご紹介したいと思います。

★サットヴァ質
→「真髄」「理解「純粋性」「明確性」「慈悲」「愛」

★ラジャス質 →「動き」「野心」

★タマス質 → 「無知」「安定」

ラジャスとタマスは、マインドを不安定にして弱めるネガティブな質で、アーユルヴェーダでは、サットヴァ質を強くすることで、この不安定さのバランスをとり、体と精神を調和させるために、サットヴァ的な食事をすることの大切さを強調しています。

サットヴァ的な食事は、もともとはヨガ修行者向けに、そして人々の意識を高い状態にするために考案された食事です。

 

■心と体を調和させるサットヴァ的な食事:

サットヴァ的な食事は、主に菜食です。

穀物や、生命力が豊富に含まれた果物や野菜、特にほんのり甘みのある食べ物から構成されています。

消化をスムーズにするほどよい量のスパイスや塩、香辛料を加え、解毒効果のある苦味と渋みをほんの少し加えたもので、基本的には薄味で、加熱されすぎていないのが特徴です。

ラジャスの典型スパイス、唐辛子

■甘味の効果:

甘味は「愛を促進する」サットヴァ質。
私たちがついつい甘いものに耽溺してしまいがちなのは、生きている中で、愛の欠如を無意識に埋め合わせようとするからのようです。

甘味には、実際は重い質があるので、食べ過ぎると私たちは鈍くなります。
これは、甘いものに目がない人は、経験ずみかもしれませんね。

また精製砂糖は、すい臓を刺激し、重い労働を強いるため、気分のムラや感情的なアンバランスの原因になるといわれています。