健康で幸福な人生を生きるとはーアーユルヴェーダ伝道師 Vol.1ー

アーユルヴェーダに始めて出会ったのは今から20年以上も前のこと

ジヴァ・ジャパンでアーユルヴェーダスクールなど日本にアーユルヴェーダを広める活動をしている代表の文分千恵と申します。ご縁がありまして「連載記事」を書かせていただくことなりました。アーユルヴェーダは健康で幸福な人生を送るための素晴らしい知恵とノウハウを与えてくれる健康・医療科学です。多くの方々にアーユルヴェーダの素晴らしさを知っていただきたいと思って日々活動を続けています。

アーユルヴェーダに始めて出会ったのは
今から20年以上も前のこと

当時、私が勤めていた企業内の私のまわりでアーユルヴェーダのプチブームが起きていました。プチブームの火付け役となったのは、中野裕弓さんという人でした。中野裕弓さんは、かつてベストセラーになった『世界がもし100人の村だったら』という本の原訳者として知られている人で、現在は人事コンサルタント、ソーシャルファシリテーターとして活躍しています。当時は、私が勤めていた会社の人事を担当していました。非常に個性的な人で、会社の仕事上でも光っていましたし、イギリス在住のインド人ヴァイディア(アーユルヴェーダ医師)からアーユルヴェーダを学んでいるということも私には素敵に思えました。そんなこともあって、社内の私のまわりでアーユルヴェーダのプチブームが起きたのかもしれません。

私が初めて読んだアーユルヴェーダ関連本は、プチブームの仲間が貸してくれたディーパック・チョプラという人が書いた「チョプラ博士のクォンタム・ヘルス」でした。ディーパック・チョプラは今ではビジネスと人生の成功指南役のような活動をしていますが、当時はアーユルヴェーダ医師としてカリスマ的な存在でした。私はその本から強い印象を受けました。アーユルヴェーダの基本理論もさることながら、その宇宙観に感銘を受けたのです。

JIVA 1

アーユルヴェーダは、宇宙創造の根本原因はプルシャプラクリティにあると考えます。プラクリティは、創造を担うすべての要素を含み、3つのグナ(サットヴァラジャスタマス)から成っています。またプラクリティは創造的な力であり、自然あるいは具現化を導く根本的な源としても知られています。プルシャは純粋意識または魂のことで、時空を超えた存在です。プルシャは何の物質も含んでいませんが、創造の過程を引き起こす力として欠かせません。プルシャがプラクリティに接触することで、プラクリティに何らかの活動や撹拌や変質が始まるとアーユルヴェーダは考えています。この撹拌によって知性が生まれました。知性から自我意識が生まれてとされています。本来の自我意識とは「私は魂である」ということを知ることです。しかし、多くの人々は「私はエライ」とか「私は社長」とか「私は頭がいい」といったエゴに囚われているとアーユルヴェーダはいいます。私にとってはアーユルヴェーダの魅力に触れた宇宙哲学でした。

このコラムでは、健康で幸福になるためにアーユルヴェーダをどう活かすかや、私にアーユルヴェーダの素晴らしさを教えてくれたインドのアーユルヴェーダ臨床医ドクター・パルタップ・チョハンのこと、ドクター・パルタップがダイレクターを務めるジヴァのことなどをこれから綴っていきたいと思っています。