嫌な出来事は全部ネタになる。テツandトモさんに聞く“人生を楽しむ方法”

テツandトモさんインタビュー PART.5

ネタも人生も、面白いものだけだと
面白いと思えなくなる!?

──人生には良い時も悪い時もありますよね。それは芸人さんに限らず、どんな人でもそうだと思います。人生の辛い時期をどう乗り越えたらいいでしょうか。

トモさん 人生の七割くらいは辛いことや嫌なことでしょうね。でも、食べ物でも何でもそうだと思うんですけど、美味しいものばかり食べていると美味しいと思わなくなる。

人生も全部が楽しいと、楽しいとも思えなくなると思うんですよね。嫌なことがたくさんあるから楽しいことが楽しいと思えるんじゃないでしょうか。

「なんでだろう~」って一個一個のネタの積み重ねなんですけど、「全部が面白いネタだと、面白いと思わなくなるからつまらないネタが入っていていいんだよ」と立川談志師匠から言われたんですよね。

わざと面白くないものを入れているつもりはないんですけれど、全部のネタで100点は取れないんです。ネタのなかにも波がありますが、人生もすべてそんな感じなんじゃないかという気がするんです。

「自分だけ何でこんな辛い思いをしなきゃいけないんだ」と、思ってしまいがちですけど、そういう思いがあるからこそ楽しい時を楽しいと思えるんだ、と考えるようにするといいんじゃないでしょうか。

テツさん やはり人間は一人では生きていないので、たとえどれだけ辛い時でも、周りに助けてくれる人が必ずいます。僕たちの場合はファンの方ですし。

トモさん 家族だったりするのでしょうね。

嫌なことがいっぱいあっても、
次はいいことがたくさんあるはず!

テツさん もし、そういう人が周りに一人もいない、という場合でも、自分だけは好きでいてあげてくたさい。自分のことが好きだったら、絶対どんなに辛いことがあっても、そこから頑張る力が湧いてくると思います。

トモさん あと、今まで嫌なことがあると、「ああ嫌だな」と思っていただけなんですけど、芸人になってから発想が変わって、全部の出来事に対して「これはネタになる!」と思うようになりました。

テツさん 「オイシイ」と思うようになりましたもんね。

トモさん 嫌なことがいっぱいあったら、来年はきっといいことばっかり起きるんじゃないかというふうにも思いますね。

テツさん ハプニングがあったほうが覚えていますしね。

 

<プロフィール>
 
テツ and トモ
‘98年2月にコンビ結成。「なんでだろう~」が’03年新語流行語大賞、年間大賞受賞。同年、「第54回 NHK紅白歌合戦」に出場。現在、全国各地でお笑いと歌のステージを展開している。’14年2月発売のシングル「桜前線」で本格的に歌手活動をスタートさせた。
http://www.tetsu-tomo.com/

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Photo:Tomoya Suzuki
Text:Yuki Namiki