アンガーマネジメントVol.46〜 綾野剛さんに見るアンガーマネジメント的思考 〜

最近では『全てがFになる(フジテレビ)』に武井咲さんとW主演し、若手俳優の中でも注目度抜群の綾野剛さん。

その演技力もさる事ながら、色々なインタビューで語られる俳優・綾野さんのポリシーを、今回はアンガーマネジメント的視点から考察したいと思います!

1. 「ゼロベース思考」
「ゼロベース思考」というのは、「今までのイメージや経験・既存の枠組みに捉われず、最前の解決策を探ること」です。
よくビジネスの課題解決などで持ち出される思考ですが、人間関係や感情の課題解決にも応用する事が可能です。

綾野さんは「人を舐めないこと」を大切にしているそうです。

「◯○だからとか、そういう概念を持たないこと。それさえできていればほとんどの事はクリアできていると思います。やっぱり人はどこかで人を舐めている状況が生まれる事がある。そういう感覚は僕の中で結構前からなくなったので、そこから色んな事がクリアに見えてます」
これは、本当に難しい事です。
なぜなら私達は自分も含め、ほとんどの人・物事に対して「過去から来るレッテル」を貼ってしまうから。

「あの人はこういう発言をしたから◯○な人に違いない」
といった具合です。これは「思考の歪み」の1つでもあります。

モデルプレスのインタビューでは、綾野さんは「ゼロベース思考」のコツをこう語っています。

2.「自分の価値観を一度捨てる」
「自分がこうだと思った物事がマストやベストになる前に全て捨てるんです。自分の意思っていうのは限りなく強いもの。それが諸刃の剣となって本当にダメージになるきっかけを生むんです。こうあるべきと思って発言する言葉は武器になるし、ときに鎧にもなる」

これは、アンガーマネジメントでいう「コアビリーフ(自分の中に蓄積された「絶対正しい」と感じる価値観・信条)」と、他人のビリーフを比べ、妥協点や解決策を探って行って、自身の心の許容度を上げるという別のテクニックにも通じる考え方です。

誰でも自分の考えが「マスト」や「ベスト」になっているのですが、相手も相手の考えが「マスト」や「ベスト」だと感じている事に気付いている人は多くありません。

綾野さんの言葉に少し付け加えるなら、「自分が相手と同じ生育歴・学歴・社会的地位など持っていたら、相手と同じ判断を下すのではないか」という視点に立つと、自分のビリーフから相手のビリーフへ思考がシフトしやすくなります。

またこうも語っています。
「死ぬ事以外、かすり傷に過ぎないので、重要なのは自分が作った考えで自分を固定しないこと。自分の考えを捨てる事で、周りからの影響を受けられる」

この発言ですね、ぜひ皆さんには「プレイロール」の道具として使って頂きたいんです!

「プレイロール」というのは、「自分が理想とする◯○さんだったら、こういう風に考えて行動するだろうな」というのを想像して、自分がその人になったつもりで実際に「演じて」みるテクニックです。

これに関しては色々な調査がされていて、「演じる」のが「本当のパーソナリティー」になることが証明されているんです!

ですので、もし自分が「私って最近考え方が頑固じゃない?」「自分の価値観に固執し過ぎじゃない?」「人の意見に耳を傾けられなくなってる!?」と思ったら

「私が綾野剛さんと同じ思考回路だったら、どう考えて行動するか」を想像してその通りに行動し、実際にどのような変化があるのか体感するのです。

今回は綾野さんをピックアップしてみましたが、第一線で活躍されている方達の思考からは実に多くを学べます。

ぜひご参考にされてみて下さいね。

(参照) Yahoo ニュース 2014年11月18日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141118-00000001-modelpn-ent