もしあなたが理不尽な理由で会社を解雇されたら、どうやって気持ちを整理すれば良いでしょうか。
今回の記事は、そのヒントになってくれるでしょう。
先日、1級建築士で不動産関係の会社を経営する女性のインタビューが朝刊に紹介されていました。
なんでも、彼女は「2名の男性」から人生勉強をさせてもらい、この人達に感謝しているのだとか。
1人は元旦那さん。
元旦那さんとは、ギャンブル癖が原因で離婚したそうです。
もう1人は、彼女を首にした不動産会社の社長。
この社長さん、周りをイエスマンで固める典型だったようで、大いに売り上げに貢献していた彼女が、会社を良くするためと思って言った意見を煙たがり、追い落とす戦略を他の人と練っていたそうです。そしたらその謀略メールが間違って彼女の所に届いてしまい、その翌日に首を言い渡されたそうです。
何とも理不尽な話ですよね。
私が思うに、この社長さんは彼女に嫉妬していたのではないでしょうか。男性はテストステロンというホルモンの影響もあり、自分が一番でありたいという欲求が女性より強いんです。そこで成績も良く、正論を主張する彼女に自分を否定されたように感じたのかもしれません。特に仕事面では、男性の嫉妬は女性よりひどいといいますしね。
当時彼女はマンションも手付金を払っていたそうなのですが、あきらめます。就職活動をしても、44才という年齢的で、だめ。
中学生だった一人娘さんは、将来が不安になったのか部屋に引きこもりがちになってしまったそうです。
そんな時、同じ会社で働いていた同僚が励ましてくれ、その方もその会社(女性を首にした会社)を辞めたのを契機に45才で不動産売買やリフォームの会社を起業しました
最初は相当な苦労をされたそうですが、今は何と年商14億だそうです。そして以前働いていた会社から、もう一人そこをやめて「彼女のもとで働きたい」というスタッフが先月入社したのだとか。
これだけだと、「怒りを力に変えてスゴいね!」だけなのですが、彼女のこの言葉、噛み締めて下さい。
「クビにしてもらって、むしろ感謝してます」
そう、私達が持たなければいけない視点はここなんですよ!
あの社長!ふざけんな!私の人生ぶち壊しやがって!そっちがそうなら、こっちだってあの会社ぶっ壊してやる〜!と怒ったり根に持ったりするのが100人中99人の感想でしょうが、自分の人生と感情に責任を持てる人は、こんな状況でさえ視点を変えられるのです。
昔、もう20年くらい前です。私がアメリカに留学していた時、新聞に俳優のジム・キャリーのインタビューが載っていて、
「僕の好きな言葉に”you don’t get what you’re not supposed to get(人生で必要ないものは、手に入らない)”というのがある」
と答えていました。
人生なんて思うように行かないときがたくさんあります。
正論が勝たない時、理不尽な目に遭わされる事なんて腐るほどある。
でも、そんな時ほど俯瞰的になる必要があるんですね。
ムカつくあいつも、自分を窮地に追い込んだあいつも、結局は自分が新しい道を行くきっかけを作ってくれたんだ、と思えればしめたものです。
よく引き寄せの法則関係の本にも「感謝する大切さ」が書かれてありますよね。結局それでなぜ良い事が起こるのかというと、「良い方に現実を捉える力」が身に付くからです。
出来事は変えられないけど、それを「どう捉えるか」は私達の手の中にあります。どうせなら、自分の都合のいいように現実を認知しちゃいましょう!
私も目に付く所に、こう書いて毎日眺めていますよ。
Everything Happens for the Best!
(全ては人生が良い方に向かうために起こる!)
参照
朝日新聞11月12日朝刊