ココロセラピストが語る!「自分自身のセリフが本心かどうか曖昧かわからない時によく口に出るセリフ」とは?

こんなセリフを聞いた事はありませんか?

「私は恋愛なんてしなくて良い。彼氏が欲しいとか意味わからないし…」 「俺はお金なんて欲しいと思わない。人生って言うのはそういうものでは測れない…」 誰かに何か質問された返事として答えたのならまだ良いのですが誰に何かを言われたわけでは無く突然、こういう事を言いだす人ってたまに見かけますよね。

その度に「どうしたのだろう。何かあったのかな?」なんて思ってしまいますが、同情は禁物です。この手の話題は比較的危険度が高いです。 断言はできませんが、この手の話を突然して来る人とは関わらない方が良いです。暗黙ルールで「私の意見に賛同しなさい」という意味が込められている可能性があります。異論を唱えたら最後、一度スイッチが入ってしまうと持論をひたすら展開されてネガティブな方向性にベクトルが向かってしまう事が殆どです。それでは心のエネルギーが摩耗してしまいます。俗に言う『エナジーバンパイア』の一種ですね。

それはそうと、これらの奇妙なセリフの本当の意味って何なのでしょうか。心理学的に、というつもりはありませんが、一緒に考えてみましょう。

一般的に意識していない本当にどうでも良いモノは、言葉になって表に出てきたりしません。潜在的に意識しているから、わざわざ言語化されている可能性が高いです。人間は時々、「ぽろっと」本音を漏らす事があります。これに善悪は関係ありません。

聴いて欲しい事がある。伝えたい事がある。あるいは、抑圧しきれない何かがある。このような場合に「ぽろっと」出て来るわけです。前者にしろ後者にしろ、自分自身で自問自答しても解決できそうにないから、言葉として想いが出て来る。 つまり誰かに一緒に解決の糸口を見つけて欲しいというメッセージが込められているかもしれません。

しかし、ここが重要なのですが、自分自身はそれらの問題を直視したくないからこそ否定的な言葉を使っていますので、「本当は彼氏(orお金)欲しいんじゃないの?」などと言う聴き方はしない方が良いです。

「ホントは彼氏も欲しいし、お金も欲しい。だけど自分に自信が無いんだ…」という想いや「恋愛して傷つく自分が怖い。嫌われると言う恐怖を味わいたくない」という想いが「彼氏(orお金)なんていらない」という否定的な思考につながっている人も実際には少なくありません。

もしくは彼氏やお金がどうとかの話では無く別の何かが足かせになって、それに関する何かがネガティブ・スイッチになってしまっている事が問題なのです。何らかのトラウマが、そのようなセリフを通して救いを求めている可能性もあります。

相手のトラウマ・スイッチに触れたくなればスル―するのが最善の策です。万一、あなたがそれを理解も共感も出来なかった場合、人間関係にヒビが入ってしまう危険性もあります。安易に「そうだよね」とか「わかるよ」と傾聴もどきをして、後々、自分がデートしている姿を目撃されたり出世して収入が増えた等の情報が漏れたら、裏切り者扱いされてしまうかもしれません。決して保身のためだけではなく、時にはそっとしておいてあげる事も優しさだと言う事を覚えておいて下さい。

もし、どうしても心配ならカウンセリングを受けるなどを勧めると良いでしょう。しかしカウンセリングと言う言葉を使うと「まるで私が病んでいるみたいじゃないの!」と激怒してしまう危険性もあるので充分注意して下さい。

これらの2つのセリフには、重要なキーワードが含まれています。『恋愛』と『お金』です。恋愛は、家族を作ったり子孫を残したりする生物として大切な事です。お金も、衣食住、自己実現のために現代社会では必須事項です。つまり本能の領域に対して否定的ということは、少なからず心、もしくは身体に問題を抱えていると考えられます。

冒頭で安易にこの手の話に深入りしない方が良いと言ったのはそのためです。ついつい『恋バナ』とか『ビジネス(儲け話)』とかをすると盛り上がってしまう人も多いですが、中にはそれがネガティブ・スイッチになってしまう人もいると言う事は、頭の片隅にでも入れておいて下さい。

確かに、恋愛だけが人生ではありません。人間関係は恋愛以外でも家族関係を良好にしたり、友人関係を大事にしたりする事もとても重要です。最優先に喜びや悲しみを共有したい相手が恋愛相手とは限らないかもしれません。お金だけが人生と言う事もありません。現代人は収入を増やすことに命をかけて朽ちて行くという矛盾した結末に向かっている方も正直少ないとは言えません。そう考えると「彼氏要らない」「お金要らない」と主張する方々の気持ちもわからなくはありません。

ただ、世の中には色々な人がいます。だから、わざわざ一歩間違えれば喧嘩になってしまうような発言はあまりしない方が良いのかもしれません。「ただ、言っただけ…」「ただ、思っただけ…」では単に空気が読めない人だと思われてしまう危険性もあります。

自分の心にトラウマらしき何か(生きづらさ)を感じたら自分の心と向かい合えば良いのです。相手が自分と違う意見を持っていたら必要が無ければすべてに反論しなくても良いのです。無理に共感する必要もありませんし、理解する必要もありません。ただ、「その人はそう思ってるんだ」という認識は肯定的に捉えてあげて下さい。

よく「ありのままの私で良いの」と言いながら本当は自分の本心に嘘をついて開き直っている人もいます。これは危ないです。「ありのままの私」でいたいのであれば、自分の心に嘘をつかない事です。自分自身に正直に。

時には強がりたい時もあると思います。でも、自分の心に違和感があったら、その都度立ち止まって下さい。そして信頼できる人に相談して下さい。頼みましたよ。