「心の安定」に大きな役割を果たす「セロトニン」
イライラ防止にはカルシウム、とよく聞きますね。今回はカルシウムではなく、「心の安定」に大きな役割を果たす「セロトニン」という脳の神経伝達物質をご紹介します。
セロトニンが不足するとイライラする、落ち込みやすくなる、やる気が出ない、眠れない、依存症になりやすいなどの症状が出てきます。
しかし、セロトニンは食べ物には入っておらず、トリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。
[補足] 体を作っているたんぱく質は約20種類のアミノ酸から構成されていて20種類のうち11種類は体内で合成できますが残りの9種類は合成できないので食べ物から摂る必要があります。トリプトファンもこの合成できないアミノ酸の1つです。
成人は、1日120mgくらい摂取するのが目安です。このトリプトファンは野菜や果物にはほとんど含まれず肉、魚、乳製品、アーモンド、炭水化物などに多く含まれます。
つまり、野菜ばかり1週間食べるダイエットや、炭水化物を限りなく0にするダイエットは情緒の安定という側面から考えると好ましくありません(体重は減るのですけれど)。
具体的な含有量を上げてみます(食品100gあたり)。
バナナ 10mg
牛乳 42mg
チーズ 291mg
肉類 150-250mg
白米 89mg
アーモンド 201mg
ちなみに、1日600mgを越えると摂り過ぎと言われています。
夜寝る前にホットミルクを飲むと良いと言われるのは、セロトニンの分泌が促進されるからですね。
私も一時期マクロビを試していたのですが、マクロビ・ベジタリアンは動物性食品を食べないので鬱になりやすいのだそうです。
植物性のタンパク質は吸収率が低く、牛乳200ccと同じ量をとるには、ほうれん草20束食べないといけません。 (ちなみに女性の場合、動物性タンパク質をとらないとシワになりやすく、くすみも出やすくなります)
食べ物のポリシーは強迫観念になる事も多いので、全体的なバランスが取れているか、客観的な視点から立ち返るのも必要です。自分の食習慣を続けるのは全く本人の自由ですが、何事も「中庸・ほどほど」が一番良いと感じます。