血管を広げるレモングラス ~ 有効成分シトラールが血管をコントロール

体の隅々まで栄養を届ける

レモングラスは、その名の通りレモンのような爽やかな香りがするアロマオイルです。抗菌作用が強く、虫除けなどにもよく用いられるオイルですが、その他にもこのオイルには、血管弛緩作用(血管を広げる作用)を持つという大きな特徴があります。

レモングラスオイルにはシトラールという成分が豊富に含まれています。シトラールは血管弛緩作用を持つといわれ、その作用にはカルシウム濃度が大きく関係していると考えられています。血管は、血管平滑筋という筋肉によって収縮、弛緩をコントロールしていますが、血管平滑筋の収縮に必要なのがカルシウムです。カルシウムイオンが細胞内に流入し、アクチン・ミオシンという収縮性タンパク質が相互に滑り込むことによって筋肉は収縮します。
シトラールを用いたある実験では、フェニレフリンという血管収縮作用を持つ薬をあらかじめ投与したラットに、シトラールを投与することによって血管が弛緩したといいます。フェニレフリンはカルシウムを増加させることによって血管を収縮させる作用を持つため、シトラールの血管弛緩作用はカルシウム濃度に関係しているのではないかと考えられます。栄養の輸送経路である血管を必要に応じて広げることは、体の隅々に栄養を届けるための有効な手段のひとつです。

コレステロール値を下げる!?レモングラスの意外な効果

また、レモングラスには血清コレステロールレベル、トリグリセリドレベルを下げる働きもあるといわれます。この働きを確認するために、デキサメタゾンによって高脂血症を誘発されたラットを用いた実験が行われました。デキサメタゾンはステロイド系抗炎症薬のひとつで、インスリン抑制作用を持ちます。インスリンは、カイロミクロン、VLDL、LDLなどを分解するリポ蛋白リパーゼを活性化する働きを持つため、インスリン抑制作用を持つデキサメタゾンを投与することによってラットは高脂血症を発症します。
8日間デキサメタゾンを皮下投与し、血清コレステロールレベル、トリグリセリドレベルが著しく上昇したラットにレモングラスオイル(100~200mg/kg)を投与したところ、アトルバスタチン(10mg/kg)に匹敵する目覚しい効果が確認されたといいます。アトルバスタチンは、コレステロールを合成する際に必要となるHMG-CoA還元酵素を阻害することによってコレステロール合成を抑制するコレステロール低下薬です。治験でLDLコレステロール値を41%低下させたという強力な作用を持つアトルバスタチンと同レベルの効果を示したことからも、レモングラスオイルの有効性が確認できます。
アロマオイルを効果的に使用することは、美容と健康を向上させるための非常に有効な手段です。日常生活をより快適に過ごすために上手にご利用ください。