偶然出会った1冊の本から始まる人生を見つめる旅~『リスボンに誘われて』

偶然出会った1冊の本が人生を変えていく……

「我々が、我々のなかにあるもののほんの一部分を生きることしかできないのなら
残りはどうなるのだろう?—–アマデウ・デ・プラド」

偶然ポルトガルの古本を手に入れたスイスの古典文献学教師ライムント。心揺さぶられ、すっかりその本の虜になった彼は、謎の著者アマデウ・デ・プラドを追うように、仕事も何も投げうって衝動的にリスボンへ旅立った。旅先でアマデウの家族や友人を訪ね歩くにつれて徐々に明らかになる彼の人生は、やがてライムント自身の人生を変えていく……。

原作は2004年の刊行以来、全世界で400万部を突破し、世界31カ国で翻訳されている世界的ベストセラー小説「リスボンへの夜行列車」。1冊の本に導かれるようにリスボンを訪れ、“本物の人生”を見つけていく主人公ライムント・グレゴリウスに、イギリスを代表する名優 ジェレミー・アイアンズ。

ライムントを魅了する本の著者アマデウ・デ・プラドを演じるのは、第71回ゴールデングローブ賞作品賞に輝いた『アメリカン・ハッスル』(13)でも注目されたジャック・ヒューストン。アマデウと運命的な恋に落ちるエステファニアには、フランス若手実力派女優のメラニー・ロラン。更に、シャーロット・ランプリング、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、クリストファー・リーなど、欧州のスターキャストが顔を揃えました。監督は、『愛と精霊の家』(94)、『マンデラの名もなき看守』(07)など、名作を送り出してきたビレ・アウグスト。ポルトガルの首都リスボンを舞台に、世界中で愛されている名著を映像の中で見事に蘇らせています。路面電車や坂道、色とりどりの建物と路地など……西ヨーロッパ最古の街の美しい風景は、観る者の心を旅に駆り立てる。

リスボンでライムントが見つけた真実は?

スイス・ベルンの古典文献学教師ライムント・グレゴリウス、57歳。
多様な言語に精通し、チェスの名士で、同僚や生徒から畏敬される存在。学校へと向かうある嵐の朝、グレゴリウスは橋から飛び降りようとする赤いコートを着たポルトガル人女性に出会う。

彼女が持っていた一冊の本を手にしたことがきっかけで、ライムントは何かに取りつかれたようにリスボン行きの夜行列車に飛び乗った。リスボンで、著者アマデウ・デ・プラドの妹や親友を訪ね歩くにつれて、アマデウの人生が徐々に明らかになっていく。独裁体制下の激動の日々を生きたアマデウの誇り、苦悩、レジスタンスの同志との友情と裏切り、生涯の恋、そして本を著した理由。アマデウの人生を辿るその旅は、ライムント自身の人生を見つめ直す旅でもあった。旅の終わり、ライムントが見つけたものとは……!?

 

『リスボンに誘われて』
(原題:NIGHT TRAIN TO LISBON)
9月、Bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショー
http://lisbon-movie.com/

監督:ビレ・アウグスト『愛と精霊の家』、『マンデラの名もなき看守』
出演:ジェレミー・アイアンズ、メラニー・ロラン、ジャック・ヒューストン、シャーロット・ランプリング、ブルーノ・ガンツ、マルティナ・ゲデック他

【2012/ドイツ、スイス、ポルトガル/111分/原題:NIGHT TRAIN TO LISBON/日本語字幕:日高理都子】
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