日本で唯一お料理の神様がいる場所~高家(たかべ)神社~

千葉県南房総市にある高家神社に行ってきました。お正月に初詣に行かれた方も多いと思います。私も初詣は別の場所に行って来たのですが、最近マイブームもあって、またお参りに行って来ました。余談ですが、「初詣」というのは、その年の初めに詣でる(お参りする)ことで、「初詣に何回も行って来たよー!」という使い方は基本的にしません。そもそも、詣でる(お参りする)というのは上限なんてありませんし、好きな人は何回でも行きますものね。・・・というわけで、今回は高家神社について、お伝えしたいと思います。

海と花のまち・南房総千倉町に鎮座する高家神社

高家神社は千葉県南房総市千倉町の小高い山裾に鎮座する神社です。南房総市は漁師町の風情が残る海と山に囲まれた房総半島最南端、千葉県の地図のいちばん下のイメージの街です。特に海が有名ですが、料理の神様で名高い高家神社や、秋の紅葉で評判な小松寺などがあり、隠れ家的なカフェも多くある素敵な街です。真っ青に広がる海を見ているだけでも心がとても癒されます。そして何より食べ物が美味しい場所でもあります。

 

日本で唯一、料理の神様を祀る神社

高家神社は日本で唯一、「料理の祖神」を祀る神社として、主に料理に関するご利益(上達、出世、商売繁盛など)があるとされているため、調理関係者、醤油や味噌などの醸造業者などから信仰を集めてきました。それだけでなく、家庭円満にもご利益があるとされているので、多くの人が参拝に訪れています。最近では恋愛面でも有名なスポットになって来ているようです。というのも料理が出来た方がモテるから。当然ですよね、食は命に関わる事ですから。今の時代だと必ずしも女性が料理を担当するわけでもないので、男性も料理を意識している方にはオススメです。人は美味しい料理を食べている時は本当に幸せな顔をしますものね。

 

包丁式

高家神社では、毎年5月17日(春の例題際)、10月17日(旧神嘗祭(かんなめさい))と、11月23日(旧新嘗祭(にいなめさい))に、高家神社境内で庖丁式の奉納が執り行われるそうです。包丁式とは平安時代、料理に精通した58代光孝天皇の頃、朝廷や貴族の人々が宮中行事の一つとして行っていた儀式で、包丁と箸を使い、手を触れずに鯉や鯛、鰹などを調理する古代の作法を披露するそうで、現在も烏帽子、直垂をまとった技術者たちが伝統の技を継承しているそうです。料理の神様の行事というのもあまり聞いた事がないと思いますが、だからこそ気になって来ますよね。

昨今のグルメブームだけでなく食育等を含めて食に関する意識がどんどん高まっています。遺伝子組み換え食品の問題や、添加物や化学調味料、オーガニック。「食」というキーワードから連想できる言葉は数知れません。そんな時代だからこそ今まで以上に食を意識し、食に感謝し、食を楽しむ。そんなことが定着する時代になれば良いなと思います。