「秋のかっさ&薬膳」~「肺を潤す=湿度を保つ」肺の機能を高めるかっさポイント

夏に負けないかっさと薬膳

朝晩、急に涼しくなってきましたね。秋がスコンとやってきました。

ここのところ鍼灸の治療にいらっしゃる方に多いのがぎっくり腰。
東洋医学的には「寒邪」が入ったと考えます。痛いので湿布をしてくる方も多いですが、寒邪の仕業なので「温める」とこが大切。冷たい湿布は逆効果になることもあるので注意が必要です。また温めるために湯船にゆっくりつかると良さそうですが、お風呂は出た後に急激に冷えてきます。入浴後冷やさないよう、早めに布団に入るなど工夫が必要ですし、あまり痛い時は、長湯は禁物です。

そして重要なのは「朝の軽いストレッチ」。
ベッドから起き上がる前に軽いストレッチを始めてみましょう。前屈や開脚、うつ伏せで体幹を反らすなど、ベーシックなものでも十分効果があります。3分でいいので是非始めてみてください。

さて、東洋医学的に秋は「肺」の機能が低下しやすい季節です。
「肺」は呼吸・循環はもちろん、皮膚の潤いなどに関わっていると東洋医学では考えます。お肌が乾燥しやすい方も肺の機能をUPすることが大切です。

「肺」という臓は六蔵六腑の中で一番高いところにあるため、熱がこもりやすい臓です。熱気は上に、冷気は下にさがりますね。身体も同じで熱は上に上がりがちです。その熱を受けやすい肺は熱や乾燥に弱いという特徴を持っています。秋は外気も乾燥するため肺の潤いが低下します。「肺を潤す=湿度を保つ」ことが肺の健康のためには重要です。

さて、肺の機能を高めるかっさポイントは……。
腕の手のひら側の親指側に肺の経絡が通っています。みなさんは風邪をひいたときに腕がだるいと感じたことはありませんか?風邪と腕のだるさ。全然関係なさそうですが、東洋医学的には腕に肺の経絡が通っているのでとてもリンクしています。今度風邪をひいてしまった時に、是非確認してみてくださいね。

この部分を肘から指先に向かって、かっさプレートの耳の部分を使い、5cmを3回こすったら次の5cmを3回というようにちょっとずつほぐしていきます。この時クリームやオイルを必ずつけてくださいね。

薬膳的に「肺を潤す」食べ物は柿・梨・りんごなどこの時期にとれるフルーツ。
ただし冷やす作用のものが多いので摂りすぎには注意しましょう。また肺にいい味は「辛味」。
ちょっとスパイシーなもので肺の機能や体表の発散作用を高めましょう。こちらも熱を産みやすいので摂りすぎには注意が必要です。
味覚の秋、美味しいものがたくさんありますが、自分の体調に合ったものをチョイスしてみてくださいね。