地球を食べる(Edible Earth)PART.1

食べられなくなった地球

ハワイ語で「アイナ(aina)」とは大地を意味します。「マラマ・カ・アイナ(malama ka aina)」とは、「大地を大切にしなさい」という意味です。ところで、人間は地球、水や空気からできており、つまりは大地から生まれたという事になり、つまり私たち自身も大地なのです。従って、これは大地である私たち自身を大切にするべきであるという意味でもあります。

人間は昔のように食べ物を探し回る必要はありませんし、私たちの多くが、食べ物を育てることもしていませんので、土地や食べ物、水と直接的な関わりがありません。それどころか、今では地面に落ちたものを食べる人はほとんどいませんし、小川の水も口にはしません。

私たちが、地球そのものが大昔に比べて「食べられるもの」ではなくなった事を理解しているからです。私たちは頻繁に汚染について話をしますが、汚染とはごみや煙霧だけではなく、地球が食べられなくなる事をも意味しているのです。

もし地球が、微細なプラスティック粒子を魚の体内に入り込んでしまう程の深いレベルで汚染されてしまっているとすると、私たちの食べ物、そしてそれを食べる私たちの体も汚染されるという事になります。私が幼い頃は、家に帰っておやつを食べるのではなく、野生の果樹からグアバなどの果物を取って食べていました。

しかし、当時は既に農薬散布用飛行機がサトウキビ農場に農薬を撒いていたのも事実です。私たちの親の世代と比べて、私の世代になってから農薬が原因となった病気がどれほど作り出されたのでしょうか? もちろん食品会社は、人々に危害を加えるつもりだったわけでなく、生産高を増加させることで、より多くの人に食べ物を提供しようとしていただけだったと思います。

そして、それはビジネスですので、そこには利益に対する動機ももちろん存在していたと思います。私も個人的には、利益の動機と強欲さは二つの異なるものだと解釈しています。しかし、現在いたる所にある果物や、水道の蛇口から出る水の安全性が不確かであることも事実です。

ハワイの多くの果樹やヒーリングハーブが生えている場所は、農薬や廃棄された化学物質によって汚染されているため、それらを口にするのは安全ではありません。また私たちがヒーリングに使用するハーブも、山の奥深くまで足を運んで採取したもの以外を使用することは許されません。

しかし近い将来には、山の奥深くまで行って採取したハーブでさえ使うことが出来なくなってしまうでしょう。プラスティックに含まれるビスフェノールAがイヌイット族(エスキモー)の女性の母乳からも検出されている程の世の中だからです。

大地を大切にする生活

大地を恐れている私達ですが、実はその私たち自身がその大地を住みにくく、「食べられないもの」にしてしまっているのです。大地を大切にしないということは、自分や自分の愛する人を大切にしていないことに他なりません。

もちろん、大地を大切にしようという大きな動きもあります。より多くの人たちが、大地を大切にすることで自分たちを大切にしようと努めています。しかしそれでも私たちは、まるで大地を蝕む癌細胞かのように、身体(大地)と自分達までも破壊しようとしています。

太古の人々は、大地を大切に生活していましたが、人口が増え続けていますし、かつてのような生活に戻すなどということは現実的には有り得ません。

例えば、現在まで改良が重ねられた下水システムは、世界中の人々の豊かな生活には欠かせません。地面に穴を掘って70億人分の汚物を処理することはできません。しかし、私たちの祖先や古代人の習わしや道理は、現在私たちが生きていく上でも為になります。

私は、200年の歴史があるハワイの伝統療法、34代続く古代気功の伝統療法、そして時を超えたサイキック療法の専門家です。私の全ての施術に共通する基盤は、森羅万象との繋がりの認識です。私の師は皆、特別な知識を私と共有してくれましたが、それらの特別な能力は、本来誰もが持っている能力であり、私は、その全ての創造物との繋がりを感じることができる「特別な能力」は、私たちが忘れてしまった為に「特別」となったにすぎないのだと信じています。

~PART.2に続く~