おから料理研究家 杉リンの 食とアロマで薬いらずPART.10~味とアロマと調味料

野菜の美味しさ

苦い、渋い、酸っぱいなどの野菜が持つ味わいを上手に引き出すことで、料理は美味しくなります。そういった野菜の味の成分は、畑で育つ時に野菜自身がストレスや害虫から身を守るために作り出したもの。燦々と降り注ぐ太陽を浴びて育つと同時に紫外線により発生する活性酸素に対抗するための抗酸化物質や、害虫を寄せ付けないために作る隔離物質だったり。虫に食べられた野菜は更に味を濃くして美味しくなっています。こうして単体では強い刺激となる野菜の味も、様々な野菜と組み合わせたり、熱したり、調味料を加えて、私たちは美味しく体に取り入 れて健康に役立てています。

植物の味覚成分とその働き

 

例えば、お茶の渋み成分のカテキンはポリフェノールの一種で、高い抗酸化力と殺菌力に優れていますので、風邪予防や抗菌作用、化学調味料や農薬の解毒や、様々なストレスによる抗酸化作用があります。また、セロリの苦み成分のアピインはフラボノイドの一種で、鎮静作用があるためイライラによるストレスの解消と、鎮痛作用もあるため頭痛生理痛も和らげてくれます。
その他、ペパーミントのメントールには殺菌効果があったり、香辛料として使われるカルダモンなどの1,8-シネオールという成分は粘膜の炎症を抑えたり去痰作用があります。私たちは、美味しくて味わい深い野菜からたくさんの味覚成分を取り入れることで様々な恩恵を頂いています。

野菜の力が落ちている

 

近年の多くの畑では、商品としてきれいな野菜を作るために農薬で害虫を駆除して、野菜自身が虫を遠ざける必要がなくなり、虫に食べられることがないので味わいは落ちてしまい、その効能も薄れています。そこで化学肥料を撒いて人工的に植物を成長させないとなりません。化学肥料を撒かれた畑は、植物の栄養分を作るバクテリアが繁殖できずに、一度化学肥料を撒くと永遠に撒き続けないとならなくなります。
こうしてできた野菜は調理して味を引き出すことは難しいので、化学調味料がたっぷり使われ、今日の食事は野菜本来の味わいは少なく、その働きは得られなくなっています。

天然で安心のアロマ調味料

 

そこで、天然の食品添加物として認可を受けたエッセンシャルオイルを上手に料理に使うことで、深い味わいと植物が持つ様々な作用を頂くことができます。日本で雑貨としてお店で販売されているアロマオイルは、農薬が使われていたり、製造の過程で薬品が使われたり、保存料が入っていたり、または人工香料が使われていることもあるので、芳香する以外に直接肌に塗ったり、飲んだり食べたりできません。しかし、有機農法で栽培された植物を原料に薬品を使わずに安全に作られ、植物本来が持つ作用を利用して保存料も入れていないエッセンシャルオイルならば、安心して料理に使えます。

ジンジャー、バジル、オレガノ、コリアンダー、フェンネル、ディル、カルダモン、ナツメグ、シナモンなどなど、料理に使えるエッセンシャルオイルはたくさんあります。

有機の土壌の栄養分を十分に吸い上げて、燦々と輝く太陽を浴びて作られた味わい深い野菜の成分を頂くことで、私たちはストレスから解放され、快活さを取り戻し、元気と勇気を得て自分らしく生きていくことができます。

アロマオイルでお部屋で芳香し、香りをまとい、そして食に取り入れることで、「衣食住」のすべてにアロマテラピーを実践しましょう。

<information>
六本木ラベンダーヒルズでは、エッセンシャルオイルを使った料理教室の開催や販売を行っています。
詳しくはメールでお問い合わせください。r.lavender.h@gmail.com
六本木ラベンダーヒルズ 杉リンまで。