有名人で見る西洋占星術 ~星は人生のトリセツ~PART.2華原朋美さん

華原朋美さんのブレイクから転落、復活までをホロスコープでみる

今日は、前回お話しましたとおり、復活を遂げた歌姫「華原朋美さん」でケーススタディいたしましょう。

華原朋美さん
1974年8月17日 東京都江東区生まれ。出生時間不明。

華原朋美さんといえば、小室哲哉さんのプロデュースで一世を風靡しましたね。ところが小室さんと破局したところから、人生の歯車が狂ったように次々とトラブルを起こしてしまいます。

そんな華原さんの星をみてみると……。

まずはその人自身を表し、西洋占星術でも重要な位置をしめる太陽です。この太陽が、水星とほぼ誤差なしで重なっています。

 

 

この角度をコンジャクション(0度)と呼び、強調、融合、集中といった意味があります。

また、良い状況として現れやすいものをソフトアスペクト、難しい状況になりやすいものをハードアスペクトとよびますが、このコンジャクションはそのどちらにもなり得るのです。古い言い方をすれば、吉凶併せ持つ、と言っても良いでしょう

水星は、コミュニケーションや表現、知性といったものを司る星です
人間関係で重要な役割を果たすコミュニケーションですが、それを司る水星が、その人自身を表す太陽とぴったりと重なっているということは、その人の思考回路と行動回路が同じ方向に向っているということなのです
そのため、きちんと考えてから行動をすることが苦手なことが多く、思ったことをそのまま表してしまい、我儘や幼稚な言動となる場合も多いのです。
つまり、良くも悪くも、その人自身の性質がコミュニケーションの取り方、言動にダイレクトに影響してきます。

コンジャクションは0度を表しますよ、と書きましたが、完全な0度から+-5度の誤差はその角度に数えます。
もちろん、誤差が少ない方が影響は強く出るのですが、華原さんの太陽と水星は、1度の差もなく、ほぼ重なるものですから、強い影響があるといって良いでしょう。

 

個性的だけど、トラブルも招きやすい性格?

では、華原さん自身はどういった方なのでしょうか? 詳しくホロスコープを見ていきましょう。

 

彼女自身を表す太陽は天王星とセクスタイル(60度)という発展、協調といった相乗効果を表す角度にあります。
天王星はアバンギャルドな星といいますか、個性や独創性、また改革、革新的といった事を表す星です。「ともちゃん」のイメージは、元々、可愛くてちょっと個性的な女の子でしたね。この天王星の良い面が出ていたのでしょう。

また、水星も太陽とぴったりと重なっています。
ということは、水星と天王星のアスペクトにより、コミュニケーションにおいても、常識にとらわれないタイプなのです。

ただし、気をつけなくてはいけないのは、この天王星は、その星自体が障害となりやすい星だということ!

単純に吉凶で分けることは西洋占星術ではいたしませんが、ベネフィックな星は「良い影響を与えやすいもの」、マレフィックな星は「障害となる影響を与えるやすいもの」ととらえます。

ベネフィックな星‥‥‥太陽、月、水星、金星、木星
マレフィックな星‥‥‥火星、土星、天王星、海王星、冥王星

このため、良い影響の出やすいアスペクトであっても、天王星の独創性が奇行に、改革、革新が破壊となり、トラブルとなることも多いのです

まさに、小室さんと別れた後の華原さんは、奇行が目立ち、まるで自分で自分を壊すかのような、破滅的な生き方をされていたように思います。

 

夢見がちで一途な恋愛至上主義タイプ

さてさて、気になる恋愛については、どうなっているのでしょうか? 恋愛に対する姿勢を表すのは、女性は金星、男性は火星です。華原さんの金星を見てみましょう。

 

海王星とトライン(120度)、冥王星とセクスタイル(60度)の角度を取っています。

海王星はイマジネーションを表しますが、これが金星と組むと、恋愛に対して夢見勝ちであったり、現実的な恋愛というよりも恋に恋するような、自分の思い描く理想の恋愛を追い求めたりします
また、薬物過剰摂取、泥酔といった行動についても海王星が影響します。
金星と海王星のアスペクトをお持ちの方は、非常に繊細で優しい方が多いのですが、お酒や薬物、恋愛などに依存しやすいという特徴があります。

華原さんのアスペクトの特徴として、スクエアというアスペクトが無いのですが、コンジャクション、セクスタイル、トライン、スクエア、オポジションという5つのアスペクトのうち、1つが全く無いということは、バランスに欠け、そのアスペクトが表し、担うものが弱いということでもあります

スクエアは、葛藤や困難、反発といったものを表すハードアスペクトですが、それが全くない、ということは、困難な出来事に対して、打たれ弱く、逃避しやすい、ということです
ナニクソという反発心よりも、何かに逃げてしまいがちで、華原さんの場合は数少ないトラインを組んでいる海王星の司る、お酒や薬物といったものに引っ張られてしまったのでしょう。

冥王星は、英語ではプルートといい、あのプルトニュウムの語源となった星です。
それだけで、ものすごいエネルギーの星だということがわかりますね。その冥王星が金星と組むということは、恋愛至上主義、といいますか、相手に一途でのめり込んでしまうところがあるのです
先ほども書きましたが、海王星、冥王星もマレフィックな星のため、良いアスペクトであっても1歩間違うと、その方にとって困難な状況となってしまいやすいのです。

ちなみに、この金星と冥王星のトライン、あの高嶋政伸さんと泥沼の離婚劇を引き起こした美元さんもお持ちです。どういう影響を与えるか、イメージが湧きましたか?

 

どん底から復活できた理由はどこにある?

その他に、火星と木星のオポジションもポイントとなっているのでしょう。

 

火星は行動を、木星は発展性を表しますが、この2つが対立し、対抗する180度の位置にあるのがオポジションです。この火星と木星のハードアスペクトは、かっとしやすく行動の制御が出来ない、負けず嫌いでプライドが高いという特徴があります
この火星の衝動性が数々のトラブルの引き金になった可能性が高いのです。

ただし、この火星は、土星というコツコツと努力をすることの出来る星、制御や抑制を司る星とは、セクスタイル(60度)の発展的で相乗効果のあるアスペクトもお持ちです

 

どん底まで落ちた彼女が、フィリピンでボランティア活動をしながら、一からボイストレーニングをし直し、復活の努力を続けることが出来たのは、この土星のおかげといっても良いでしょう。
また、とんとん拍子にスターダムに登りつめたわけではなく、ドラマでは端役もやり、芸名を何度も変えてと、下積みも経験されています。本来の彼女は、きちんと努力を続けることの出来る人なのです。

もし、彼女がご自身の火星の衝動性と土星の抑制を併せ持つことをご存知だったとしたら、また、天王星、海王星や冥王星といった強力な星の影響を受けて、その強いエネルギーに振り回されてしまいがちなことをご存知だったとしたら、数々のトラブルを避けることも可能だったのではないかと思います。

恋愛に溺れ、他が見えなくなってしまう傾向にあるのは、華原さんの生まれ持った本質的なものだとしても、ご自身の星をご存知で、恋愛で失敗しやすいことを意識されていたら、また違った展開となったのかもしれません。

自分の持って生まれたものを意識して行動するのと、意識せず、悪い影響をそのままに行動するのとでは、結果は大きく異なります。

それが、星を使う、ということなのです。

 

獅子座のカラーが顕著に現れるホロスコープ

最後に、アスペクトではありませんが、華原さんのホロスコープの大きな特徴をお話ししておきましょう。
それは、太陽、月、水星、金星が獅子座にあること(月は生まれた時間によって位置が変わりますが、華原さんの場合、何時に生まれたとしても獅子座に位置します)。

 

10個の星のうちの4個ですから非常に多い、といっても良いでしょう。
このように1つのサイン(星座)に3つ以上の星が集まっていることをオーバーロードと呼び、そのサイン(星座)の性質が強調されます。
つまり、華原さんには、獅子座の特徴が顕著に表れることになります。

獅子座にある太陽は、天真爛漫で明るく、物事の中心となります。
獅子座の金星は華やかでドラマチックな恋愛を好みますし、水星は表現力に富み、アピール力が高く、月は、明るい感動屋さんで注目を浴びる事を好み、おだてに乗りやすいところもあります。

このような「ザ・獅子座」といったカラーが、4つの星が集まることで相乗効果でさらにパワーアップするのです。
確かに、華原さんをよく表していると思いませんか?
良いところがたくさんありますが、表裏一体、そのパワーが強いほど、マイナスとなって表れる場合も強烈なエネルギーとなってしまうのです。

ホロスコープを人生の取り扱い説明書として使うということは、自分の陥りがちな傾向を避け良い部分を最大限に生かしていくこと。
それが星を「人生のトリセツ」として利用するということなのです。

これから、色々な方を取り上げながら、西洋占星術のアスペクトを使った人生のトリセツをお話しさせて頂きます。今回取り上げたアスペクト以外にも、沢山の星と角度の組み合わせがありますのでどうぞお楽しみに!!

次回は全日本選手権六連覇の金メダリスト、体操の内村航平選手でケーススタディいたしましょう!

最後に今回、出てきた西洋占星術についてまとめてみましょう。

◆アスペクト
太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10個の星のうち2つが一定の角度をもつこと。

◆各アスペクト
・ソフトアスペクト=良い状況として表れやすいもの
・セクスタイル=60度 発展、協調
・トライン=120度 調和 安定 幸運
・ハードアスペクト=困難な状況になりやすいもの
・スクエア=葛藤、困難、反発
・コンジャクション=吉凶併せ持つ。どちらにもなりえる。
・コンジャクション=0度 強調、融合、集中

◆オーバーロード
1つの星座に、3つ以上の星があつまること。
その星座の特徴が強調される。
(今回はとりあげていませんが、ハウスという12個のお部屋に集まった場合、その分野への影響が大きくなります)

◆ベネフィックな星=良い影響を与えやすい星。
太陽、月、水星、金星、木星。

◆マレフィックな星=困難な影響を与えやすい星。
火星、土星、天王星、海王星、冥王星、です。
マレフィックな星な星は、良い影響を与えやすいセクスタイルやトラインという
アスペクトでも、困難な状況をもたらす場合がある。

◆星とアスペクト
・金星×海王星=恋愛に夢見がち、自分にとっての理想的な恋愛を追い求める。現実的ではない。
・金星×冥王星=非常に強い愛情を持つ。愛情のエネルギーが強く、恋愛や相手にのめり込む。
思い入れが強すぎてストーカーとなる場合も。
・太陽×水星=水星のコミュニケーションや表現といったものが、太陽の個性の影響を受ける。
・火星×木星=かっとしやすく行動の制御が出来ない、負け嫌いでプライドが高い。
押し付けがましくなる場合も。

「有名人で見る西洋占星術」シリーズ

ホロスコープシステム キャロラインは開発者 塩野恵偉氏よりラインセンスを受けています。


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