ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.20『身体を害する怒りをなくすために』

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

諸悪・苦しみの根源 貪 ・ 瞋 ・ 癡

仏教では三毒、貪瞋癡(とん・じん・ち)の三つが人間の諸悪・苦しみの根源とされています。貪 は、むさぼり(必要以上に)求める心。瞋 は、怒りの心。癡(痴)は、愚癡(ぐち)、真理に対する無知の心。

また「身は心の従」とされ、心の持ちようが病気や不幸として身体に影響を及ぼすとして、心持ちの善悪がその元となると教えています。仏教ってホリスティックですね。

さて、三毒を心に抱くと身体にも影響が出るのですが、その影響はどうやってでるのでしょうか? それは感情がエネルギーであるせいなのです。日本では念という概念にもなじみがありますが、念は感情として発散されて拡散すると、いつか自分に還ってくるのです。

全ては無常・空である

例えば、同じものを見ても怒りを感じる人と、こういうこともあるのか、と感じる人では自分の身体に対する影響が違うということは、なんとなく理解することができます。怒りを感じた人にはいつか自分に怒りが返ってくるのです。それを仏教では「身は心の従」と表現したのでしょうが、スピリチュアルな考え方で言えば、引き寄せの法則と同じですね。怒りを抱けば引き寄せられてくるものは怒りなのですから。

とは言え、「怒らない」というのは簡単なことではありません。
怒りは痛みを伴うからです。人は悲しい、傷ついたと感じる出来事に対して怒りを感じます。怒る前に自分のその感情に気づくことができれば、怒りをコントロールしていくことは可能なのです。
例えば

・怒りは自分を傷つけると自覚する
・怒りの対象も、また無常であり空だと認識する。つまり目の前の目障りなものは一生涯続くわけではないと知る
・怒りが怒りを呼んでコントロールできなくなる前に、自分は怒っているのだと気づいて客観視する。
・怒りを抱く原因を探る
逆に対処として感心できないのは
・怒りの感情を抑え付ける
・自分の怒りの感情を無視する
・怒った自分を責める(罪悪感を抱く)

コントロールすると言っても、なかったことにするだけでは解決することはできません。無視され、押さえつけられた感情は結果的により深く自分自身を傷つけてしまうことになります。そうならないためには、感情的にならずに感想を伝えるというのも一つの有効な手段です。理不尽であると感じて悲しいのなら、悲しいと伝えればよいのです。言葉や態度に傷ついたのなら、傷ついたと伝えることもできます。

お釈迦様を理想とするのなら、感情自体が動かないようにならなければなりません。罵詈雑言を浴びせられても、目の前にいるこの人のようにこういう考え方をする人もいるのだな、と認めてしまうのです。お釈迦様の逸話ではその上で、相手に悟らせるために「贈り物を相手が受け取らなかったらどうなると思うか?」と聞きます。相手は「贈った者に戻る」と答えます。お釈迦様は「その通り、では私を罵った言葉はどうなるであろう?私は受け取らないから」。初めから「自分を傷つけるものだ」という認識を持たなければ、つまりそのように受け取らなければ感情も動かない。それならば、何かを見たり、人から何かを言われたりしても自分自身が「自分を悲しませ、傷つけるものだ」と認識しなければ「怒りの対象」も「怒りの感情」も存在しないということになります。

とすると、やはり現実はすべて自分が作っているもの、無常で空、であるようです。