モロッコ見聞録PART.3~サハラ砂漠で考える日本との違い

目が覚めると窓の外には砂漠の町!この日、砂漠の夕陽、星空&朝日ツアーに出るので、その準備も兼ねてお土産屋さんへ。

ポップでかわいらしいお土産屋さん

今回、私が宿泊したモロッコの施設では、バスルームは縦に細長く、ドアを開けるとシャワー、その奥に穴があいただけのしゃがむ便器があるスタイルがほとんどで、ドアから便器まで緩い傾斜がついており、シャワーの水も便器を洗い流せるよう工夫されてました。そんな中、ここの店には、水洗の洋式便座が完備されていたのです! 海外に親族がいる店主が、海外で自分が気に入ったものは積極的に取り入れていたみたい。母国語、英語、仏語を操り、お店は手作り。入口はタイルや砂漠で採れるアンモナイトの化石が貼り付けられ、店内は異国情緒満点!雑貨、民族衣装、アクセサリー。ここは私の宝箱でした。一番の戦利品は、サハラの砂を入れるボトル。プラスチック製でピンクの蓋がついているそれは、私の部屋でサハラの砂を抱いています。砂漠の旅に備えて、トゥアレグ族の大きな藍色の布をターバン用に購入。巻き方も教えてもらいましたが、実践しないと忘れるものですね(笑)。

ラクダに乗ってサバクを移動

砂漠の案内人が来て、ラクダに乗ります。ラクダが脚を折るように座っているので、鞍に乗ってからラクダが立ち上がった時の高いこと!乗馬をやっていたので怖くはありませんでしたが、想像以上の高さ。宿のノートには、ラクダに乗って怖かった、酔った、おしりの皮がむけた、などの書き込みがありましたが、私は何事もなくラクダを楽しめました。サイードさんが先頭のラクダを引いて歩いているので、スローペース。ラクダの独特の乗り心地がなんとも心地よく、病みつきになりそう。前世はきっと砂漠の民だったのだわ。

ラクダは砂漠になくてはならない存在

ラクダは砂の上を行っても沈みこむことがなく、乗り手への振動も静か。“砂漠の舟”というのも頷けます。足跡も軽やかでした。

行いが良かったのか、その日は砂漠に雨が降り、砂がしっとりと落ち着いていたので、カメラは無事。砂が舞って大変ということもありませんでしたが、雲が多く、砂漠の夕陽&星空はまったく見えない状態でした。
砂漠の環境は過酷。乾燥しているし、一日の気温差も相当です。夜の寒さは格別でした。旅の途中に出会った日本人女性二人は、砂漠に泊って、星が見たくて、毛布を持って外に出て寝ていたらひどい風邪を引いてしまったとのこと(絶対、真似をしてはいけません)。

見た目もかわいく、サソリ一匹入れません!
私達の住んでいる日本は、湿度もあるし、朝晩の温度差もそれほどひどくはありません。本当に恵まれた気候なのだと思います。さらに、砂漠に滞在中は、面白いようにトイレの回数が減りました。水分をとっても皮膚から蒸発してしまうのか、回数が減って、行けば濃い状態で水分が排出されるのです。

水を大切に感じる砂漠での食事

夜はおじさんの手作りごはん。鞍に水と食料を積んでいて、器用に作ってくれました。日本で売っているタジン鍋は空気穴があいているものもありますが、現地で見たものにはありませんでした。水が貴重な気候のため、食材の持つ水分を引き出す工夫なのでしょう。ナスやズッキーニ、トマトなど野菜がたくさんのお料理は水分もたっぷり。ホントに美味しかったです。テントの中で、素朴なテーブルにペットボトルを切ってサハラの砂をつめたものに白いロウソクを1本。どんなコース料理よりも味のある食事でした。

 

野菜の水分を最大限に活かした食事

外気のほか、サソリなどが入らないようにしっかりと布団をたくし込んでもらって、砂漠の眠りにつきます。夜中に1度だけトイレで起きました。懐中電灯とポケットティッシュを持って外へ。テントから離れて任務を遂行し、またテントへ戻ると、その時天上に雲の切れ間が出来ていて、そこには、宝石箱をひっくり返したかのように無数の星が輝いていました。あれは忘れられません!
次回は、砂漠から要塞都市へ移動します。

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