アトピー改善 PART.8「首とアトピーの関係」〜湿疹が出る箇所には意味があった

アトピーで首に症状が出る人が多いです。カサカサしたり、ジュクジュクしたり、首は重症化しやすい箇所でもあります。
それに、首はよく動かす部分でもあるので湿疹があるととても気になりますし、動かすたびに痛みを感じます。
どうして首には湿疹が出やすいのでしょう。
胸部から鎖骨、首筋から顎にかけて太い血管やリンパが通っています。
さらに「エラ」に相当する古い免疫システムがT細胞などを作っている場所でもあります。
私たちの祖先が進化の過程でまだ水中を生活の場としていたころにはエラがあり、エラに免疫システムがありました。
エラというのは水と一緒に雑菌なども取り込んでしまうので、防御システムである免疫が発達しました。
それから、陸上を生活の場としていく過程で「エラ」は胸腺に変わり、エラで呼吸することはなくなりましたが、生命を維持する免疫システムは残りました。

胸腺から耳のラインは外分泌線もあります。
文字通り外に分泌する腺です。汗の出る線とは違います。
実際によく湿疹が出る箇所です。場合によっては浸出液がダラダラと流れるほど出るときもあります。

・胸部
・鎖骨
・首筋
・顎
・耳

この部分がアトピーと大きく関わっており、解決のヒントもそこにあるのではないかと考えます。

外側からのアプローチ

首の後ろにアレルギーに効くツボがあり、アトピーの人はここが固いシコリになっていることが多くあります。
首や肩がコルことも多いでしょう。
東洋医学的に見ても、首が重要といえます。

実際、私の経験では首のコリをほぐしてもらったときに、アトピーの症状がグッと軽減して、分泌液が出る量も減りました。
症状が治まっているときは首が柔らかくなっているときです。
肉体的、精神的な要因で首が固くなると、代謝障害を起こし、ブツブツと湿疹が出始めます。

二人でおこなうツボ押し療法

正確にツボを見つけるのは難しいですが、押して気持ちの良いところを探しましょう。
本などを参考に探すこともできます。
ツボ押しは呼吸が大切です。いっぱいに息を吸い込み、吐く時にツボを押します。
ゆっくりと吐く息に合わせて、ジワリジワリと押していき、吐き切ったら力を抜く時
もゆっくり、今度は息を吸いながら戻していきます。
これを術者と患者の呼吸をピッタリ合わせて繰り返し行います。
最初、声を掛け合うなどして合わせましょう。

ポイント

肩の筋肉、首筋、耳の後ろ、頭蓋骨の際(きわ)、鎖骨の下の小胸筋、肩甲骨
この辺りを中心にツボ押しをしましょう。
毎日繰り返しおこなうことで、症状が軽減します。
深呼吸がとても重要です。落ち着いた環境と、落ち着いた気持ちでおこないましょう。
胸部を中心とした免疫システムが調うことで体の恒常性が保たれ、自然治癒力が発揮されます。
一人でも行なうことができます。深呼吸+ツボ押しを続けてみましょう。