軍場大輝のメディカルアロマレッスン~レシピ1「アロマテラピーとは?」

はじめまして、メディカルアロマセラピストの軍場大輝(くさばひろき)です。
今、流行のアロマテラピー。
とはいっても、日本に入ってきてから30年近く経つので流行というよりは定着、定番化してきたという解釈の方が正しいかもしれませんね。日本に入ってきたと表現したように発祥は海外、多くの方はイギリス発祥だと思われていますが、実はフランス発祥です。

ところで、アロマテラピーというと「癒し」というイメージがありませんか?
でも、アロマテラピーって日本語に直訳すると「芳香療法」という意味で、芳香植物を使った療法という事ですが、「療法」と言うぐらいですから治療、治すという意味があります。
芳香植物を使った治療の方法ということです。

では芳香植物とは何でしょう? 堅苦しい言い方ですよね。芳香植物よりはハーブや薬草と言った方がわかりやすいかもしれません。芳香療法と言うより薬草療法と言った方が日本人には馴染みがありますよね。
芳香植物から抽出された精油は、さしずめ薬草油でしょう。

薬草には、「癒し」というイメージがありますか?
アロマテラピーで使う精油は薬草を濃縮して抽出した油のようなもの。
「癒し」というより、「効く!!」というイメージがイメージになりませんか?

そんな薬草油のなかにはバラやラベンダーや柑橘など、とてもいい香りのものがあります。アロマテラピーのいい匂い、癒しのイメージはここからかもしれません。
でも、実際は生姜の香りもあれば胡椒の香りもあります。アロマテラピーに使う精油の多くはいい匂いよりも、「効く!!」という感じの匂いが多いようです。

ではアロマは匂いを嗅いだだけで効くのでしょうか?
もちろん、匂いを嗅ぐだけも、でリラックスして安眠を誘うものや、イライラが落ち着いたり、逆に目が覚めたりという効果は実感できるでしょう。

でも、身体に対しては、匂いを嗅ぐだけでは十分ではありません。
例えば、「肩こり」。おすすめの精油はペパーミントです。
このペパーミントに含まれているメントールという成分に鎮痛作用があり、皮膚から経皮吸収して筋肉に影響して肩こりを緩和すると実感できるのです。
匂いを嗅いだだけでは、実際に痛む場所に薬効成分が到達した時には限りなく0に近い濃度でしょう(>_<)
簡単に説明すると、メンタル(心)には匂いを嗅ぐだけでよくても、フィジカル(身体)には直接精油を塗らないと、あまり意味がないかもしれません。もちろん、原液では濃すぎるので薄めてですよ。

あっ、そうそう、逆に薄すぎてもダメです。
精油というのは経皮吸収サイズですが、ただ小さければ身体のなかや血液のなかに入っていくという訳ではありません。ある程度の濃度がなければ血液まで入らないでしょう。

僕はよくスポンジと水で例えるのですが、スポンジを皮膚として水を精油と考えましょう。
水はスポンジを通過することができます。しかし1滴の水がスポンジを貫通することができるでしょうか?
スポンジのなかを通過する過程で拡散してしまうので、たった1滴ではスポンジ表面で終わりでしょう。

精油も一緒です。
いくら皮膚を通過できるサイズだからといって、薄められすぎていると皮膚表面で拡散して、血管の通っている真皮層までは到達しないでしょう。濃度と吸収の話はまた先に詳しくご説明いたします!(^^)!

次回はアロマテラピーとメディカルアロマテラピーの歴史のお話です。