現代人の心の友だち『チェブラーシカ』とオレンジ色が意味するもの

ロシアの国民的パペットアニメーション「チェブラーシカ」をご存知でしょうか?
ここ数年、日本でも人気が高まり、2010年には新作映画も公開されました。
全国のデパートなどのぬいぐるみショーにも登場するほど人気者のチェブラーシカは、子供だけでなく大人にもとても人気があります。大人にも人気が高いのは、愛らしいルックスだけでなく、チェブラーシカ自身の「生き方」に共感できるからかもしれません。

そもそもチェブラーシカは何者なのか?
そんな問いかけから物語は始まります。

おサルさんのようにも見えるし、小熊にもみえる、自分の名前も分からないいきものでした。ある日、果物屋さんのオレンジの箱から現れた「不思議ないきもの」に、店主は「チェブラーシカ」と名づけました。その不思議ないきものは起こしても起こしてもばったり倒れてしまうことから、この名が付きました。それがチェブラーシカ(ばったり倒れ屋さんの意)なのです。

そんなチェブラーシカが、誰も知り合いのいない異国の地で、友達がいなくて淋しく過ごしているワニのゲーナと出会い、友達になります。チェブラーシカは親友ワニのゲーナと、一人ぼっちの人同士が友達になれるように「友達の家」を一緒に建てたりして、誰かのために何かしてあげようと頑張ります。

孤独だったチェブラーシカですが、いつしか仲間を思いやったり、力づけてあげたり、いつの間にか仲間たちに囲まれていたりします。チェブラーシカは自分が何者であるか、分からない存在です。

それは、自分探しをしたがる現代人にイメージが重なります。
そんな姿に、子供も大人も思わず感情移入してしまうのかもしれません。
チェブラーシカは、オレンジの箱に入った登場シーンから、オレンジ色がイメージカラーのようになっています。グッズにもオレンジ色のものがとても多いです。

オレンジは「親しみ」「温もり」など、私達の人生を明るくしてくれる色です。
単にオレンジの箱から登場したから、イメージがオレンジ色というだけではないのかもしれません。
もしかすると、単なる偶然ではなく、チェブラーシカのアクティブでかわいいイメージとオレンジ色がとてもマッチしているからかもしれませんね。
自分自身を見失ったり、孤独を感じたりしたときに「チェブラーシカ」を見て、心が温まるのは私だけではないと思います。

©2010 Cheburashka Movie Partners/Cheburashka Project

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