記憶の主役……脳の中のタツノオトシゴ!?

脳は、感情・記憶・運動のコントロールなどさまざまな働きを担っていますが、それぞれの働きに応じ、その役割を分担して作業を行っています。
そして、記憶の際に大切な役割を果たすのが、脳の内側にある大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)と呼ばれるところに存在する「海馬(かいば)」というタツノオトシゴによく似た組織です。海馬というのはタツノオトシゴの別名で、言われてみれば馬の頭に似ているような……。

脳にある海馬は、記憶、特に新しいことを覚えるときの短期記憶に非常に重要な役割を担っています。
ここを損傷した患者さんは、前日電話で話した内容を覚えていないなど、最近の出来事を忘れてしまうことがあるといわれます。
また睡眠導入剤で、大脳辺縁系(海馬が存在)に影響を与え、その副作用「一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事を覚えていない)」で一時有名になったお薬もあります。

ところで、当店でアロマタッチを行った小学生のお客様で、「学校の成績が上がった」、という話を聞いたことがあります。
親に言われなくとも率先して机に向かい、しかも本人達に話を聞くと、口をそろえて「勉強が苦痛ではなくなった」といいます。
なかでも急上昇したケースが、これまで集中力が続かず、学校の成績もなかなかみんなに追いつけずにいた子が、アロマタッチをやり始めてから、あっという間にトップクラスに仲間入りしたというもの。
塾では、中学生の問題を特別に課せられるほどの成績に。これはいったいどういうことでしょうか?

神経伝達は、電気信号と化学物質の組み合わせによって行われています。
同じ神経内では電気信号を用い、となりの神経に伝達するときには化学物質を飛ばすことで情報を伝達しています。ところが、さまざまな老廃物の蓄積によって脳環境が乱れ、この「化学物質を飛ばす」部分がうまくいかなくなり、負担のかかった脳がオーバーヒートしていると考えられるケースが多々見受けられます。
この場合、頭部より直接老廃物を排泄することが神経伝達正常化のためのベストチョイスと考えられます。

脳には神経細胞が集まっていて、その数は脳全体で千数百億個にも上るといわれます。
その神経伝達部分に無理が生じ、コントロールが利かなくなってしまうと、ヒトは生体防御反応から活動を休止したくなるのではないかと考えられます。これも集中力低下のひとつの原因かもしれません。
きれいな脳の海の中で泳げることは、脳の中のタツノオトシゴにとって最高の喜びなのではないでしょうか。