ナチュロパシーという言葉はラテン語で“自然”と“病気”を意味します。
現代のナチュロパシーはヨーロッパのネイチャーキュアムーブメントから派生し、その呼び名はジョン・シールによって1895年に付けられました。後にアメリカのナチュロパシーの父、ベネディクト・ラストによって一般に知られるようになります。
ナチュロパシーは、自然のもの、侵襲的でない方法を推奨し、かつ自然治癒力の促進に焦点をあてたものです。
ナチュロパスは、薬用ハーブ、栄養療法やホメオパシー、マッサージ療法、ハイドロセラピー、アロマセラピー、カウンセリング、キネジオロジー、イリドロジー、鍼等様々な手法を使います。
ストレスの軽減、健康的な食生活やライフスタイルを提言することで、病気の予防を推奨し、薬や手術等を必要以上に施さないようにするのが、ナチュロパシーのスタイルとも言えます。
ナチュロパシーは6つの原則に基づいています。
1.First do no harm:まず害を与えない事;最も効果的な治癒法は、患者にとって最もリスクが少ないことを原則とする
2.Healing Power of nature: 自然治癒力を認め、敬い、促進する
3.Find the cause: 症状の抑制や除外につとめるのではなく、病気の原因を探り、本来のヒーリングパワーを邪魔している物(化学物質、アレルゲン、生活環境、ストレス等)、を探し、それを取り除くことにつとめる
4.Doctor as Teacher:自分の健康に責任を持つ事を勧め、教育し、インスピレーションを与える
5.Treat the Whole Person:個人個人の健康の要因や影響を考慮し、その人そのものの治療にあたる
6.Health Promotion, the Best Prevention:それぞれの地域そして世界において、人々に健康の重要性を説き、身体的精神的健康を推奨し、そして病気の予防に努める
日本は長寿大国として有名ですが、介護大国としても知られます。
寝たきりや痴呆により、介護が必要な日本の老年人口は近年爆発的に増えています。
現代医学は目覚ましい発展を遂げましたが、身体・精神の病気で悩む人も劇的に増えているように感じます。また病気ではないけれども、健康とは言えない状態を未病ともいい、最近の日本では増加傾向にあると聞きます。
ただ長生きすることだけを目標とせず、健康に生きる事。また病気を未然に防ぐ事。
そして生きながらも死を意識する事。
生きるという一瞬一瞬は奇跡であり、身の回りで起こる全ての事象には意味があります。
死というのは誰にでも必ず訪れるもの。死は後世に場を明け渡すため、また魂の解放を迎えるために必要不可欠なものです。
その死というプロセスを恐れず、死の瞬間まで全ての事象に感謝を捧げ、愛を持ち、愛を与え、愛を受け取り、幸せに生きられたら。
ナチュロパシーの原則を活かしながら、そんな生き方をしたいと私は思います。
★バックナンバーはこちら