ちなみに本物の正義の味方は、悪を懲らしめることを目的としている訳ではないと僕は思います。
平和な世界を守り続けることが目的だと思うのです。
制裁を加えるためにわざわざ悪を作り上げる必要があるのであれば、それこそ悪の思想ではないかと思います。
そんなものは正義の味方でも何でもありません。
「いや、別に私は正義の味方になりたいわけじゃありません……」という人もいるかもしれません。
正義の味方ではないけれど、必要以上に度を過ぎた制裁を加えたいのであれば、それは問題アリな人です。
ほら、嫌いでしょ、〇〇―〇―……。
不倫からだんだん話がそれてしまいますが、クレーマーを思い出してみて下さい。
どんな些細なことでも、大事件のように話を発展させて、自分を絶対的な有利な立場にして、相手を地獄の底まで叩き落して喜んでいる迷惑な人たち。
接客業をやったことがある人なら、ほとんどの人が分かると思います。
クレーマーの脅威。
世の中の大半の事って話し合いで解決すると思うのです。
でも、解決してしまうと面白くないと思う人たちも存在するのです。
自分を優位に立たせられるポジションをキープできないと納得いかないからです。
これってイジメと同じですよね。
ただ「腹が立ったから……」「むしゃくしゃしたから……」という理由だけで、誰かを追い詰めてスッキリしようとするとイジメ加害者になってしまい、一歩間違えれば自分が制裁を加えられる側になってしまう。
なんとしても、それだけは回避したい。
だからこそ、自分が正義の側である大義名分が必要。
これが、なんちゃって正義の味方の正体です。
クレーマーとも少し違うかもしれませんが、何らかの立場を利用して自分が被害者であるように位置付けて、相手を悪人に仕立て上げて喜ぶ人もいますよね。
そういう人たちこそ、手に負えない類の悪ではないかと思えてきます。
自分のフラストレーションをどこかで解消したいから、誰かを犠牲者にしてスッキリしたい。
なんと恐ろしい事でしょうか。
稀に、自分とはまた苦関係ないのに第三者がしゃしゃり出てきて「俺が代わりに制裁を加えてやるぜ……」的な発言をする人もいますが、何が起きているか、きちんと理解していない人間がズカズカと土足で相手の領域に入り込んで暴力的な箇所だけ受けおって……って変だと思いませんか。
集団で誰かをイジメている構図ってそういう側面、ありますよね。
本当に正義の味方でありたいなら……。
本当に正義の味方でありたいなら、悪い事をしなくて済むような環境づくりに力を入れてあげて欲しいのです。
サイコなタイプは例外としても、何らかの問題を起こす人は、それなりに理由があると思うのです。
自分は何をしても許される立場の人間なのだと勘違いして自滅する人もいますが……。
誰……ということではありませんが、不倫にしても、不倫に至るまでの経緯を知ってしまったら、とてもではないけれど、誰もその人を責められなくなった……なんて話もあるかもしれません。
少し前に「イジメられる側にも問題がある」という言葉が流行りました。
そもそも、そういう問題ではなく、イジメが起きない環境にフォーカスすることの方が大事なのです。
もちろん、それは未然に危険人物を追い詰めて、ということではありません。
何か困っていることはないか。何か悩みを抱えていないだろうか。自分が手を貸してあげたら問題解決できたり、ストレスを軽減してあげることができないだろうか。間違ったことをしていたら、そっと教えてあげられないだろうか。
そういう心配りこそが平和を作るのです。
人を叩きのめしているときの快感は、否定しません。
ただ、必要以上に誰かを追い詰めて喜ぶという考えは、ここで卒業して、これからは、お互いに支え合える、優しい時代を作っていきましょう。
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