KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~PART 8 蒼い龍少女との出会い 前編

みなさんこんにちわ! ともくんです! ついに先日から始まりました! トリニティ連載の新しいシリーズ 古事記や日本書紀などの日本神話のさまざまな謎や真相多くの知識を得てゆけるフィクション小説 「KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~」第8話をお送りしたいと思います。さまざまな古代の神話の物語が現代によみがえる…… (注※物語はフィクションです。登場する人物 場所は一部の場所を除き実在のそれとは一切関係ございません。物語としてデフォルメし対応させてわかりやすく描いてあるので続きを期待していてね♪)

たしかに照彦は龍が苦手だった。ネッシーのような怪物の模型や図鑑を見るだけで背筋に悪寒が走り、
プールで泳げなかったので水泳でははなびら役ではなく、中央の花の芯の役を立ち続けながら頑張った
なぜなら理由はわからないが、水を見ると、その中から巨大な水棲生物が風呂場でも出てきて自分を襲ってくるような
ことを考えてしまうからだった。そんなことあるわけはないが、考えるきっかけがあるだけでなぜか恐ろしい。
陸上の動物は怖くないが、海はとにかくダメ。水恐怖症だ。とりわけ蛇系や竜は怖い。
この世界で最も恐ろしいのが蛇だ。なるべくかかわりたくないものが、龍。池や湖の龍、ああ恐ろしい。
そういう想像をするだけで精神力が委縮し、照彦の男性性はまたたくまに縮こまる。
理由はわからないが、得体のしれない畏怖があった。
「知っとるよ。 お前がちっちゃな時から、全部このわしが見てるんじゃもん」
と自慢げにその少女は言う。テルヒコは言った。
「そうか……もう僕は、こんな幻覚まで見るようになってしまったんだね。そりゃそうだよな、こんな奴はもうどうしようもない」
すると近くにその少女が来てテルヒコを自分の膝に乗せた。「ちょっとばかりこうしているか?」
「え? なんで? どういうこと」
「いいからいいから、これもだと思え。夢なんだから、どうせすぐにさめるから。なんでもはなしてみい」
嬉しそうに、懐かしそうにそういう少女をテルヒコはなんだか母親のような、姉のような
何者と交流しているのかわからない自分に戸惑いながらも身をゆだねることにした。
もうろうとする意識の中で、その幻覚に
「母さん……」
なぜか、テルヒコはそう呟いていた。しばしばぐっすりその少女の膝の上で、誰も見ていない滝つぼの横で眠った。

「もう、蛇は怖くないかな……」少女は安心した。
するとまた不思議な光の世界に来ている自分がいる。目の前には白いドレスを着た美しい女性が飛び込んできた。
「いつでもわたしはお前のそばにいる。どんなに地獄のような日々でも、わたしのことを思い出せ」
そうその女性はつぶやき、何とも言えない表情で抱きしめてくる。光の中で、その女性は何の抵抗もなく
「わたしだけがこうしてやれるの」んー! んー! と身もだえてはなそうとするも、離れない
2~30そこらの女性にはじめてこんなことをされる夢。
悪夢なのか、良い夢なのかよく自分でもわからないというか、それ以上に恐怖のほうが大きい。
じぶんはなにか山の怪物に出くわしていて、おかしくなったのか。それともこれも自分の意識が見せたものなのか。
だったとしたら、自分は相当イっている。ずっとこうしていよう……と声が聞こえてきてから、夢の中でかなり
長い間、その女性と真っ白い部屋で、ドレスに包まれながら温かい気持ちになり眠った。
何とも言えないような温かい肌が自分を包む。畏れ多いようないっぱいの愛情で過激に愛されつくしているような
これは母性のものか、それともなんなのか
この人は……不思議なやさしさに包まれている気持ちが心を襲った。
大人の女性は少女にはやがわる。ああ、この子は今まで見た少女だ。さっきの女性と同一人物なのか?
口調まで子供っぽく、昔の姫みたいになった。
わっ! 飛び起きると、そこにはまったく誰もいない。
ただ自分だけがいた。起きると滝つぼに一つの祠があった。
その祠には「祓戸大神」と書かれた石碑が存在していた。

 

——後編へ続く——

 

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