クリスマスに行われるちょっと危険な遊びは、精神を鍛える為のものだった!?

クリスマスがいよいよ近づいてきました! 西洋では、家族や親しい人を招いてパーティが行われるのが常ですが、その「パーティで行われる遊び」の中に「危険な遊び」というものがあります。はたしてどんな遊びだったのでしょうか。

 

【盟神探湯と火渡りのトリック】

盟神探湯に関しては、熱湯を見せつけることで、本当に罪がある人ならば、恐怖でなかなか手を入れないために、そこで判断するという説もありますが、この場合、罪の無い人が手を入れて火傷をしないという理由が説明されていません。
すぐに手を入れそうだったら、途中で止めたのではないかともいわれていますが、「沸点の違いに目をつけた説」も存在します。
盟神探湯は山の上で行われていたことが多く、そのために「沸点が低い」ために、ぐらぐらに沸騰していても、すぐに手を入れて出せば火傷はしないというのです。

一方、火渡りはどうかというと、灰が多くでる炭を使い、その上に塩をまくことで熱が伝わりにくい状態をつくった上で、素早くその上を歩くと、人間の足は水分を含んでいるために熱が伝わりきらないうちに、歩ききることができるとされています。
実際に、こうした理論に基づいて、修験者でない科学者が実験をした結果、「火傷をしないことが証明されています」。

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【火を制するためには勇気が必要】

盟神探湯と火渡りに共通するのは、致命的なダメージを受けないように工夫した上で、焦らずに堂々と素早く行うことが出来れば火傷をしないようになっているところです。
これは、罪がなければ焦る必要もなく、自分の修行を信じていれば恐れずに、早く歩くことができるということであり、その「人の心を試すためのもの」であったといえるでしょう。

こうしたことを考えると、いつしか子供の遊びになってしまいましたが、スナップドラゴンも最初のうちは、なんらかの「精神的な試練」だったのかもしれません。
ブランデーを燃やすことで確かに火はつきますが、酸素が充分に供給される外側に比べると、内側は空気が足りないために「温度は低く」なります。さらに、ブランデーに火がつきやすい温度は比較的低いということもあり、思い切って中心部まで手を入れてすぐに引き抜けば火傷しないで、レーズンを取ることは充分に可能ということになります。

火渡りだけは、現在でも修行として行われていますが、盟神探湯は失われ、スナップドラゴンは遊びとしても廃れてしまったということで、現代にはこうした危険と隣り合わせの「精神的な修行は必要がない」ということなのかもしれません。
また、当時に比べて科学知識が一般的になってきたために、「前もって理論を知っていれば、恐怖心を克服するのが簡単になった」ということも、儀式がなくなっていった理由といえるでしょう。

興味のある方は、さすがに盟神探湯や火渡りは難しいと思いますので、クリスマスにスナップドラゴンを試してみて下さい。
ただし、火を使うのは確かなので、くれぐれも注意して、本当に子供同士でやってみるようなことはしないほうがいいでしょう。

Snap Dragon and Japanese customs.
Ritual of fire to train the spirit.

 

 

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