お正月を過ぎると、
「お正月太りで体重が……」
「食べ過ぎたし飲み過ぎちゃった…… お腹がポッコリ……」
という声がよく聞こえてきます。
かくいう私も年末年始のお休みでは食べ過ぎて体重が増えてしまい、ウェストがきつくなってしまったのでウェストをねじる体操を多めにやっているところです
お正月太りって悩ましいですよね。
お正月太りのこわいところはそれだけではありません。
私が生理のお悩み相談にのっていると、お正月を過ぎたあたりから、
「生理がこないです……」
「生理の間隔が長くなって心配です」
「生理の量が前よりすごく少なくて不安です」
というお悩みが増えてきます。
あなたは年末年始でどれくらい体重が増えましたか?
お正月太りで体重が増えると生理不順になって生理がこないことも
お正月太りのように短期間で数キロ体重が増えてしまうと、生理がくるために必要な排卵がうまくいかなくなりやすいです。
排卵は、妊娠の準備のために卵巣の中から卵子が子宮の方に飛び出ていくこと。
下のイラストだと、左側の卵巣から卵子が飛び出て、緑の色のラインで子宮の近くまでいく状態のことです。
排卵が起きたあとに妊娠が成立しなければ、子宮のおそうじのために、赤ちゃんのベッドになるはずだった子宮内膜がはがれて、血を一緒に出てくるのが生理の出血です。
生理の出血のイメージ
↓
つまり、生理は排卵が起きたあとでないとこないので、排卵が起きなくて休んでしまう条件があると、病気じゃなくても排卵がお休みしてしまい、生理がこなくなりやすいのです。
排卵が休んでしまいやすい条件を知っていますか?
排卵が起きなくなりお休みしやすい条件には主に以下の4つがあります。
◎肥満体型じゃなくても体重が短期間に多く増えてしまう
◎肥満体型
◎血糖値が高い
◎運動不足
これらの4つの条件のうち、1つだけでも生理がこなくなる女性もいますし、いくつかの条件が重なってしまって、「生理がこない」「生理不順になってきた」というふうに生理が変わってしまうこともあります。
お正月太りでは、
◎肥満体型とまではいかなくても短期間で体重が数キロ増える
◎お休み中で運動不足になりやすい
◎食べ過ぎていて血糖値が高い状態が続きやすい
といったように、排卵がお休みしやすい条件がそろいやすいです。
そのため、お正月太りしたあとだと、「生理がこない」「生理不順になってきた」「生理の量が少ない」といった生理の変化が起きてしまいやすいです。
あなたは心あたりがありますか?
とくに、30代以降は体力が落ちてきていてちょっとのことでも体重が増えやすいですから、お正月に食べたり飲んだりしてばかりで適度な運動をまったくしていないと、血糖値も高くなりやすいですし、お正月太りのあとに生理がこなくなってしまいやすいのです。
もし、1月・2月の生理が
「予定日より遅くて生理がなかなかこない」
「生理がきたけどいつもより量がすっごく少ない」
といったことになったときには、お正月太りが影響して排卵がうまくおきずに生理がこない状態になっていて生理不順モードになりつつあるサインの可能性があります。
これが病気というわけではないのですが、35歳以上はとくに卵巣の老化が進み女性ホルモンのはたらきが弱ってきますので、お正月太りで排卵がお休みになり生理不順モードになってしまうのをそのままにしておくと、体がなかなかもとの生理のリズムを取り戻せずに、
「何か月も生理がこない」
「生理の周期がすっごく長くなって戻らない」
といったように生理不順モードからなかなか抜け出せなくなってしまうこともあって危険です。
これから妊娠を希望している場合はお正月太りで生理不順モードになったままだと妊娠もしづらくなってしまいますからこわいですよね?
そこで、お正月太りのあと「生理がなかなかこない」「生理の周期が長くなってきた」というときには、排卵がうまくいってちゃんと生理がきやすくなるように、
◎ストレッチやラジオ体操などの適度な運動をする
◎血糖値が高くなりやすい甘い飲み物はなるべく避ける
といったことをしていくと、排卵が起きやすくなり生理がきやすい体づくりのケアになります。
排卵がお休みモードになっていても、軽い運動をすると排卵がまた再開しやすいことが動物の実験でもわかっています。
——Part.2に続く——
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