え? どういうことかって?
神さまに願いを叶えてもらうには、必ず見返りが必要です。
この方のご先祖様は、商売を繁盛させる見返りに、娘を神様に差し上げたのです。
願いを叶えてもらうには、見返りが必要
中世以前なら、文字通り娘を生贄にするところですが(そんな戦国大名いましたよね……怖!)
明治時代なので、それはさすがに犯罪です。
娘を神様に差し上げるという事は、神の花嫁にするということです。花嫁なので、当然他の男性と結婚してはいけません。神様に対して、姦通罪・すなわち不貞になるからです。
とはいえ、明治時代に商家の跡取り娘が結婚しないわけにいきませんから、なんとか結婚はさせます。
けれども、結婚すると、本人が病気になるとか、夫が夭折するとか、子供ができないとか、なんらかの問題が起こるのです。
娘をあげますといって、ほかの男と結婚させたわけですから、神さま側からすると、契約不履行=「願いを叶えてやったのに、約束の対価を払わないなんてまるで詐欺!」のようなものです。それで、祟るのです。
その人のご先祖様はわかったけれど、なぜそれが21世紀に生きているクライアントの女性の婚活に関係してるのですか?
彼女の叔母も、見合いで結婚はしたものの、夫が家によりつかず鬱になって離婚し、自分もまったく結婚が決まらないし、何かみえない力が働いてるように感じていたとのことでした。
よく親の因果は末7代までも続くといいますが、それを地で言ったようなお話です。
「商売繁盛して、その見返りに、血筋が途絶える」……皆さんも、目先の利益に目がくらんで、うっかり祈願して、子孫代々まで因果をしょい込むようなことがないように、心してくださいね。
多神教の神々と一神教の神は別の概念
こういうと、「神様は慈悲深いので、祟ったり、罰をあたえたりすることはないわ。そんなこと思うこと自体、不謹慎!」といわれる方がいます。
こういわれる方は「神さま」という言葉のひとくくりで、キリスト教の神も、仏教も仏さまも、神社や祠の神様も、すべてごっちゃになっているように思います。
日本の神社や祠の神様は、ギリシアやインドの神々同様に多神教の神様です。彼らは、良くも悪くも大変人間臭く、時には愛情深く、時には怒り狂い、守ることもあれば、祟ることもあります。
まずは、事実をちゃんと知ることが大事です。思い込みでなく、「神さまとは何か」知ろうとする姿勢が大事なのです。
日本語のカミは「超自然的な力を持つ存在」という意味で、良いものとか、悪いものというニュアンスはありません。中世までは、日本人もそのあたりを分かっていたのですが、近代になると、もはやカミも仏もゴッドもごちゃ混ぜになってしまったようです。
軽い気持ちで神様にお願いしてはいけない!!
現代人の大半は、神々を「空想の産物として、まったく信じない」か、「なんでも無条件で叶えてくれる優しい存在として、むやみに美化する」か、両極端になっているように思います。
その結果が、テレビ番組で「相方の仕事が減るように」神様に祈るという事態がおきるのです。
こんなことをする人は、神様の実在なんて信じていないはずです。(児島さんというより、この企画を立てたテレビ関係者全員にいえることです。)
もし信じていたら、こんなこと怖くてできません。万一、叶ったら大変な見返りを払わなければならないからです。
渡部さんの仕事激変が単なる偶然なら問題ありません。そこはテレビですので、祈ったふりをしているだけかもしれません。
でも、万一、本当に願いが叶ったのならば、先々見返りをはらうことになります。明治時代の商家の女性のように、まずは願いが叶っておいしい思いをしてから、見返りはずっと先にやってくるのです。
みなさんも、くれぐれも、かるい気持ちで、神さまにお願いしないように、気を付けてください。
このお話は、ブログ読者の方から「マユリさん、どう思いますか?」と送られてきたものにおこたさせていただいたものです。
みなさんもどしどしご質問くださいね。
続きはオンランセミナーでお答えさせていただきますね。
《MAYURI さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/mayuri/?c=95190