「神様には、合う合はないがあるのか? 下」 — 高野山に入れなかった人 大天使アズラエル降臨  

神様

例えば、犬が鳴いたとしましょう。
日本人は「ワンワン」、アメリカ人は「BOWBOW」と聞こえます。

じゃあ、本当に犬の鳴き声はワンワンなのかといえば、実際の鳴き声はワンワンという音からは程遠いですしBOWBOWとも違います。
要するに、本物のリアルな犬の鳴き声からすると、どちらも違っているのです。

つまり、
日本人の脳は、犬の声を認知した時、自動的に「ワンワン」と変換され、アメリカ人の脳は、同様に「BOWBOW」と変換されます。
言い換えると、「犬がいる!」と認識した時、日本人の脳には「ワンワン」とうかび、アメリカ人の脳には「BOWBOW」とうかぶのです。

同じ様に、彼女は「何かの存在を認知して」アズラエルとウリエルだとうかんだのです。
つまり、そこには、彼女の脳内で「アズラエルとウリエル」とリンクするような「何らかの存在」がいたのです。

 

阿吽はカバラの大天使!?

大天使アズラエルはユダヤ教やイスラム教、ウリエルはユダヤ教に出てくる大天使で、いわゆるキリスト教の大天使ではありません。

彼女は、カバラ(ユダヤ神秘主義)系のセッションによく行っていたので(本人はそれがカバラ系とはわかっていませんが)どこかでこの大天使の名前を耳にしたのかもしれません。

そうだとしても、数あるカバラの大天使の中から、メタトロンやラファエルでもなく、なぜアズラエルとウリエルなのでしょうか?

 

水銀の大天使アズラエル

アズラエルとは、死の天使=死者の魂を冥界に運ぶ大天使で、日本人には「死神」と言ったほうが分かり易いでしょう。

古今東西、冥界はしばしば水銀で象徴されており(例えば、秦の始皇帝の墓は地下に水銀でできています)、アズラエルもしばしばシナバー(辰砂=硫化水銀)の色で描かれます。
オーラソーマの大天使アズラエルは、辰砂の質感をかなり忠実に再現しているように思います。

「神様に合う合はないはあるのか? 上 サナトクマラVS丹生都媛」で記したように、高野山は、大きな水銀鉱脈の上にあると言われ、護法神も丹生都媛(にうつひめ)という水銀の女神です。
もしかしたら、彼女は、何か水銀のエネルギー体を認知して、それでアズラエルといったのかもしれません。
もし、日本の神様になじみのある方ならば丹生都媛といったでしょう。

 

地獄の大天使ウリエル

ウリエルは、破壊の大天使、または地獄の王ともいわれ、日本風に言うと「閻魔大王」に近いかと思います。
実は、ウリエルの配下に、エズラエルという、地獄の罪人たちを容赦なく責めあぐねる、日本風に言うと「地獄の獄卒」のような大天使がいます。
アズラエルは、ひょっとするとエズラエルのことだったかもしれません。
そのぐらいの音の誤差はありえます。

アズラエルは冥界の大天使、ウリエルとエズラエルは地獄の大天使、どちらにせよ、みな「地底系」の怖い大天使です。
なるほど、仁王像のイメージとは重なるところがあります。

もちろん、クライアントには、一切先入観を与えてはいけないので、こうしたことは一切、口にせずセッションを進めます。
セッションに戻ります。

 

ルシファーはお山には入れない!?

「いったい、なぜこの人はお山に入ってはいけないの?」
「禍禍しきものが憑いている」

そうはいっても、私の知ってる限りでも、たくさんの霊障がある人が高野山にいってますが、入れなかったなど聞いたことがありません……普通に考えて、人霊がついているぐらいでこの仕打ちはないだろうとおもうので、仁王さまに聞いてみました。

「例えばルシファーとか?」
「むろん、入れない。」
「あのような小さきもの、我らの敵ではないが。」

なるほど、悪魔は入れないのか……
ルシファーはキリスト教の悪魔で、カバラでは富と繁栄の大天使です。
本人は自覚していませんでしたが、この方には悪魔=ルシファーがいたので、それがお山の門番たちにひっかかったようです。

「悪魔がだめなら、魔王尊であるサナトクマラも入れない?」——「あれ? これって、鞍馬山に入れなかった人の逆バージョンではない?」

不動明王と丹生都媛が守護神となっていた方は、魔王尊のいる鞍馬山にいこうとしたら、気分が悪くなって途中で帰ってきてしまい、悪魔ルシファーがいた方が、高野山に行ったら、不動明王や仁王様に入山を拒否されたしまったのです。

神様

 

馬頭、統合される!?

それにしても、昨今(といっても10年以上前の話ですが)ルシファーの憑いている人ぐらい五万といるので、そのぐらいでお山に入れてもらえないなら、高野山の目前で座り込む人が続出しそうです……そこは、どの程度がっつり憑いているかによるのかもしれません。

この方は、カバラ系のセッションが大好きでよくいかれていたようで、(本人は「カバラって何?」という感じでしたので、それがカバラだとわかってはいなかったようです)外国のカバラ系のヒーラーさんのセッションに行かれた時の話をされたことがありました。

「……チャネリングをしたら、顔が馬で体が筋骨隆々の男の人が見えたんです。私の横に立っていました。
それで、今から統合しますっていわれて、その馬頭の人が入ってきて、私と一つになったんです……」

別のクライアントに牛頭が現れたことがあったので……牛頭がいるくらいだから馬頭がいても今更驚きはしませんが……馬頭と一体化するという事は、言い方を変えると、馬頭が完全に憑くということですから、ちょっと私の理解を超えいるというか、正直、もはやついていけない世界でした。

とはいえ、誰に迷惑かけるでもなく、本人が好きでやっていることなので、あれこれ言うことは差し控えましたが……不動明王や仁王さまは、どうもそうは思わないようです。

カバラからすると、ルシファーが大天使なぐらいですから、牛頭も馬頭も神様なのかもしれませんが、仏教では牛頭馬頭は地獄の獄卒=一種の鬼なので、密教の聖地、高野山ではアウトだったようです……

価値観の相違ということでしょうか。

 

そうであるべきこと(should)と、そうであること(be)を混同してはならない

後日、高野山が大好きな方にこのお話をしたら、
「お大師さまは慈悲深いので、どんな方でも、入れないという事はないと思うわ。不浄なものがやってくると雨が降るって聞いたことがあるの、雨で浄化するんだって。」

うーん……そうであるべき姿(理想)と、そうであるすがた(現実)を混同してはいけません。
現に彼女は、30分も山門の前で動けなくなったのですから、それだけの根拠で、彼女の体験を無視するのは無理があります。

自分の信念と違うからといって、容易に事実を否定するのは感心しません。

私の所には、時々、理解を超えたような、不思議な体験をされたお客様がやってきますが、くれぐれも、自分の価値観や常識で歪めないように心がけています。
この仕事をする前は、こんなことが本当にあるとはピンと来ていませんでしたが、多くのクライアントさんと触れ合ううちに、事実を事実として認めざるを得なくなってきたのです。

経験的に、それぞれのお寺や神社は、それぞれの歴史や価値基準があり、受け入れられないものがあるように思います。
そう、事実を事実として、あるがままに受け入れる、その姿勢が大事なのです。

マユリ

 

関連ブログ:

神様には、合う合はないがあるのか? 上」 サナトクマラVS丹生都姫
https://www.el-aura.com/mayuri20191124/

「カバラの大天使、お金を成功の神様ルシファー」
https://www.el-aura.com/mayuri20190424/

 

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https://www.el-aura.com/writer/mayuri/?c=95190