振り返りのとき
今年はコロナウィルスの影響で、激動と動乱を迎えています。世界中で、これまで普通だった生活が劇的に変わりました。
悲しい死別を迎えたご家族もいます。行動様式も大きく変わりました。
飛行機の便はほぼ全てが停止し、人との交流は慎重を求められ、学校や建物は閉鎖されました。
私は残念なことに、日本滞在中にイギリス政府から帰国を命じられたため、余儀なく予定より早く帰国せざるを得ませんでした。そのために会う予定だった人々に会えないのは悲しいことでした。ですが、あらゆる人々が真に苦しんでおられることを考えれば、それでも私は幸運でした。
帰国してから、私は人生のあらゆる面についてじっくりと振り返っています。他の方々もそうされていることでしょう。私は自分のミディアムとしての人生や霊的道のりについて、深く内省しています。私は子供の頃から、やり方は違っていてもこのように内省をしてきました。若い頃は今のように建設的ではありませんでしたが。どういうことか、少し後で説明しましょう。
私はいつも瞑想をしていますが、それに加えて私の人生のこと、過去・現在・未来、そしてどのような選択をしてゆくべきかを深く考えました。そして生命、宇宙、霊界についてもずいぶん深く考えました。これは誰にでも出来ることで、すべてについてより深い理解と知識を得ることができます。そして、これまでの人生に起きた良いことを思い出して感謝することも大切です。
先ほどの非建設的な内省とはどういうものかというと、過去の出来事やいまの状況を思っては強烈にネガティブな感情を味わっている状態です。たとえば怒り、後悔、嫉妬、罪悪感、挫折感などです。こんなことをしても役には立たず、良くありません。内省、振り返りは必ず、ポジティブに行う必要があります。
それは、人は誰でも間違いをおかす、誤った決断をするものなのだと理解することです。些細な間違いであったり、とても大きな間違いであったり、それは人によって様々ですが、過去は変えられないということ、そこから学びを得られると気づくことです。前向きに振り返り、それを学びのレッスンと捉えることで、もし将来に似たことが起きても次は違うように、前とは違う決断を行うことができるのですから。
本当に理解すべきことがもう一つあります。
それは、現在は未来ではないことです。
ですから、たとえもうどうしようもない停滞感や満たされない感覚があっても、いつまでもそれが続くわけではありません。現在は過去の思考と行動の結果です。ですから、未来は現在の思考と行動の結果です。また、物事は私たちの望み通りのタイミングでは起きない時もあります。これは、期待を越える、より輝く未来が起きるために時間を要する場合があるからです。
コロナウィルスは、変化はいつでもあっという間に起き得ることを示しました。これは、ネガティブにもポジティブにも起き得ます。その変化も大小様々で、個人レベルで小さな影響を受けたり、大勢の人に大きな影響を与えたケースもあります。
内省することでたくさんの変化を生じ得ますし、新しい人生観も生まれます。それまで大切なものと見えていたものがその重要性を失い、もっと別のものが遥かに大切に見え始めたりします。別に成し遂げたいことが見えてくるかもしれません。人生という旅を理解し、人生のもっと深い意味を知るには、内省は良い方法です。