エイブラハムが語る、シンプルにして究極の「引き寄せの法則」とは?

引き寄せの法則
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「引き寄せの法則」をご存じの方は多いと思います。このスピリチュアルな法則は、ロンダ・バーンの著書の翻訳『ザ・シークレット』(角川書店)で、一躍知られるようになりました。以来、類似した書籍が何冊も刊行されています。

よく知られている一方で、「引き寄せできない」と悩む人もたくさんいます。原因はいくつかありそうですが、難しい理論に埋もれて大事なポイントを見落としているせいかもしれません。もし、あなたも引き寄せ迷子さんなら、そうしたポイントを簡潔に押さえた、エイブラハムの教えをおすすめします。


■思考や信念が物事を引き寄せる

エイブラハムとは、米国のエスター・ヒックスがチャネラーとなって、人々とコミュニケートする意識的存在です。エイブラハムが発信する情報は、主に「引き寄せの法則」に関するものです。その内容をまとめた書籍は、『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』(SBクリエイティブ)として2007年に翻訳刊行され、2022年には新訳版が出ています。

引き寄せの法則

本書は、400ページ近いボリュームがありますが、語られている内容は、いたって平易でシンプルです。

まず前提として、この物質世界には3つの「宇宙の法則」が働いていると言います。そのなかで最も強力なのが「引き寄せの法則」なのです。この法則の意味は、「似たものは、引き寄せられる」というもの。そして、2番目の法則は「思考や信念、期待は現実化する」、3番目の法則は「ありのまま受け入れること」です。

これら3つの法則が合わさって、そのときの気分と同調した出来事が起きるわけです。本書では、次の例が記されています。

その証拠に、不機嫌な気分で朝起きるとその日は1日にわたって、ますます不機嫌になるようなことが起こっていきます。1日の終わりには、「あ~あ、こんなことなら、ベッドから起きなければよかった」となるのです。(本書072~073pより)まさに、誰もが人生で何百回となく経験している日常生活あるあるですね。


■ポジティブな感情で願望を実現化

エイブラハムが語る宇宙の法則の厄介な点は、ネガティブな思考・信念を持てば、それも引き寄せられることです。つまり、「試験に落ちたらどうしよう!」「この仕事を失ってしまったら絶望だ!」といった不安感を抱えていると、試験に落ち、仕事を失う方向へ引き寄せが働くのです。

人間は、進化の過程でネガティブな感情を優先することで、生存競争を生き抜いてきました。その流れで現代人も、どちらかといえばネガティブな感情のほうが当たり前なのです。

停滞した人生で一歩踏み出したければ、ここをなんとかしなくてはいけません。ですが幸いにも、私たちには「内なる存在」がおり、「常にあなたの最大の利益になることを考えて」いるのです。「内なる存在と言われても、実感も認識もできない」と思われたかもしれませんね。

実は、霊能力がなくても、内なる存在からのある種のコンタクトを感受することができます。そのキーワードは「感情」です。否定的感情を胸に抱いていれば、内なる存在とまったく離れ離れになっています。逆に、ポジティブな感情になっていれば、内なる存在の考えと波動レベルで一致しています。本書では、これを「感情のナビゲーションシステム」と呼んでいます。

自分が望む願望を達成したいなら、「感情のナビゲーションシステム」を活用しない手はありません。なぜなら、「あるものに思考を向けて、ポジティブな感情しか湧かなければ、それはすぐに現実化する」からです!


■重要なのは情熱的でポジティブな感情

もう1つ、引き寄せがうまくいかない人に共通するポイントがあります。それは、感情です。ポジティブな感情が伴わないまま、単に「望むことを考えている」だけでは、実現はおぼつかないのです。

エイブラハムは、「強い感情を伴わない思考は、それほど強い磁力をもっていません」と語っています。この場合、引き寄せるものや出来事は、いつもの日常の範囲内にとどまることでしょう。

肝心なのは、情熱的でポジティブな感情です。といっても、1日24時間その感情を持っている必要はなく、毎日15分程度でいいそうです。これに関連して、「創造のワークショップ」が本書の中で紹介されています。「どうすれば、強く前向きな感情を持てるかわからない」という方は特に、このワークショップの習慣化をおすすめします。

今回は、エイブラハムの引き寄せの法則について、基本となるエッセンスについて解説しました。興味を持たれたら、本書を一読されるとよいでしょう。