蛇の持つ神秘的な力
結局のところ、色々な説はあるものの、謎に包まれた宇賀神ですが、その特徴ともなっている「蛇が蜷局を巻く姿」というのは、古来からスピリチュアルな象徴として使われてきました。
その姿が「ピラミッド型」になることから、神道ではご神体となる山が三角形になっているのは、蛇の蜷局を意味しているという考え方もあります。
有名な奈良県の大神神社がご神体とする三輪山は、まさにこの形であり、御祭神の「大物主命」自体、本体は「蛇」だという伝承があります。古来から蛇という動物は神聖でスピリチュアルなものとされていましたので、世界各地で神として信仰されており、そういった意味では宇賀神もその一柱といえますが、前述のように、「性質があまりにも一定していない」ことが謎を深めているのです。
女性の姿と弁才天
宇賀神は、前述のように老人と女性という顔があるのですが、女性の顔をもった場合は、七福神の一柱である「弁才天」と同一視されます。
弁才天といえば、「芸事、商売繁盛」などの神様として人気がありますが、弁才天が水神として祀られるケースが多いことから、宇賀神が持つ蛇神、竜神としての性質が取り込まれたのではないかといわれています。
この場合は、ストレートに顔が女性の蜷局をまいた蛇だけでなく、弁才天の頭頂部にまるで「冠のように宇賀神が乗っている」こともあります。
ある説によると、宇賀神は、そもそも「弁才天と習合するために、新たに産み出された神」だとすらいわれているのです。
正体を探れば探るほど、謎に満ちている宇賀神ですが、その「御利益の強さは折り紙付き」とされており、目立たないながらも各地の神社やお寺などで祀られています。
それとはわからないように、日本の代表的な穀物であるお米を宇賀神としたり、外見は如意宝珠でありながら、中に宇賀神像が収められているなどという細工もされているということです。
ぱっと見は、なかなかインパクトがあるので、敬遠してしまうかもしれませんが、多くの御利益をもたらす力が秘められている神様ですので、どこかで見かけたら、しっかりと拝むことをオススメします。
God was the appearance, such as the monster.
Divine favor of God that has been shrouded in mystery will bring.