「心理学者が明かす「スピリチュアル」の4つの利点」
米心理学者で「中毒治療」のエキスパートであるコンスタンス・シャーフ博士は、人生の困難に立ち向かうには自分にあったスピリチュアルな習慣を見つけると良いとサイコロジートゥデイ誌で語りました。
太古の昔より人間は「視えないもの」「知られざるもの」にすがることで実生活での困難を克服してきました。以下に博士による「スピリチュアリティーを人生に取り込む4つの利点」を挙げてみます。
「スピリチュアルとは最も古くからある「克服法」である」
人は誰しも困難な場面に遭遇するとパニックになります。「自分一人が苦しんでいるのではないか」「誰もわかってくれない」と思いがち。しかしスピリチュアルな教えは何千年もかけて人類が培ってきた「知恵・克服法の図書館」のようなものであり、何かしらのヒントが見つけられるものです。人生とは何なのか、なぜ私はこんなに苦しいのかなどの大きな命題に関してもすでにほかの人たちがスピリチュアルを通じてなんらかの答えを出していたりするものです。
「スピリチュアルを通じて自分の現状認識ができる」
虐待や薬物中毒、トラウマなどを抱える人たちは今の自分が置かれている現状をうまく見ることが出来ません。しかし人生を継続する上で今の自分をはっきりと認識することは不可欠です。スピリチュアルな習慣(瞑想や祈りなど自分に合ったもの)を持つことで自省をしたり、人生の道筋などを見出すことの手助けとなります。過去を変えることはできませんが、過去を知ることで今の自分が分かり、今後の生き方をどうしていけばよいか判断する基準となります。
「あなたは決して一人ではないと認識できる」
スピリチュアルな習慣や活動を始めると、自分と同じ興味や人生の意味を模索する人々と知り合うことが出来ます。彼らからインスピレーションを受けたり、一緒に前向きに進んでいく方法を見つけたりできるでしょう。多くのスピリチュアルな活動は世界平和であったり、個人ひいては人類の幸福を願うものであることから、「自分は良いことをしている」と自己愛・自信が沸いてくることもあります。
「失うこと、手放すことを学べる」
全く手に負えない状況をそのまま受け入れることは困難なことです。過去のトラウマなどを抱える人々はただ黙ってそれらを抱えながら生きている場合が多く、薬物やアルコールに走った挙句に最悪の結果になってしまったケースも多くあるのが現状です。しかしスピリチュアルな習慣を始めた人たちの中には、自分を許し過去を「手放す」ことに成功したケースがあります。
これは精神医療の立場からの博士のアドバイスです。私たちの多くは幸運なことに中毒やトラウマに苦しまされてはいないでしょう。しかしいつ何時そういった不慮のことが起こるやもしれません。そうならないためにも自分にあった心の拠り所、克服法を日ごろから見つけておくと良いかもしれませんね。
原文:Four ways Spirituality can help you cope with Difficulty
https://www.psychologytoday.com/blog/ending-addiction-good/201602/four-ways-spirituality-can-help-you-cope-difficulty
《ジュージー・エレガンザ さんの記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/giusy-eleganza/?c=95335