海猫屋の「不思議なことなどなにもない!」天使なんて大嫌い!編PART.4(完結編)

天使が嫌い?

「それで? どうなったの?」

この話の顛末を興味津々に聞いているのは、私のことを「銀河のスーパーマン」と呼ぶ気功の先生です。

「よくわからないけど喜んでいましたよ。仙人のことはラジエルって言ってたのかな? 別になんだっていいのに……。好きなようにみて、好きな名前で呼べば。」

先生はクックッと笑っています。

「セッションのあと、“宇宙とつながるとはなんぞや”について熱く持論を展開してきましたけどね。交通費使ってセッション料払って、それでお悩みまで聞いて……もうコリゴリ。」

「ははは、男前ですね~やっぱりスーパーマンだ。」
「でも資格のことやセッションの仕組み、スピリチュアル用語があるってことがわかったんでヨシとします、ちょっと高すぎる授業料でしたけどね。」
「僕の勘では、あと2~3回は高い授業がありそうだな。」
「えー!やめてくださいよ!カードリーディングは絵を描くときだけにして、セッションはやめるつもりなんですからー!」
「いやいや、無理むり。やめさせてはもらえませんって。」

その通りでした。
その後、最初にカードリーディングを受けてくれた友人Aの紹介でセッションを希望する人が次々と現れ、口コミが口コミを呼び、それから1年のあいだに150人以上のセッションをすることになったのです。
そして気功の先生の予想通り、高い授業料で関わる人も数人現れました。
カードを引いたあとガイドブックを読み出す人、選んだカードを「これじゃない」と言って何度も引きなおす人、などなど。
あとから考えると、最初に出会ったチャネラーさんは正直に状況を伝えてくれた分、かわいらしかったのかもしれません。そう思ってしまうほど、その後の出会いは、私の「天使嫌い」に拍車をかけるものばかりでした。

天使の絵を描くようになり、そして天使のカードリーディングをするようになって、私の環境は激変しました。それまで引きこもりを続けていた私が、外へ外へと向かうようになったのです。
ただ……。

「天使がお好きなんですか?」
「別に好きも嫌いもないですよ。むしろ、“天使がみえる”なんて言ってる人は嫌いかも。ちなみに私にはそんなものは見えません。天使なんて所詮、ファンタジーの世界に住む創造の産物にすぎないんですから! 妄想ですよ、妄想!!」

天使を描きながら、そして天使のメッセージを伝えながら、「嫌い」というのは実に矛盾しています。でも当時の私を正直に伝えるのであれば、矛盾だらけだったのです。

そんな矛盾だらけで、しかも“天使なんて大嫌い”と豪語していた私の前に、ある日、本物(?)の天使が現れたのです。
でっかいヤカンに麦茶を入れて……。

「よっ!これ、飲むか?」

彼の名はラファエルといいました。

 

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