「うつを防ぐ食事」週刊朝日も特集。うつには実は肉食が要?

ロゴ上にでかでかと書かれた「うつ」の文字。なになに栄養学のプロが指南? 勇み足で購入をしたものの、開いてみると3Pのみの特集。まずは、お馴染みの「セロトニン」という単語。セロトニンとは脳内の神経伝達物質の一つで、精神を安定させる作用を持つ。なんとこのセロトニンが不足すると、食欲が増すそう。なんて重要な物質なんだ。

週刊朝日さんでは「新宿溝口クリニック」の院長、溝口徹医師が「脳が『栄養不足』になってセロトニンが不足し、イライラや不眠、疲労感、頭痛などの抑うつ症状が出てくることがあるのです」と語る。内容はベジタリアン思考などとは真逆で、人間の体はすべてタンパク質が必須なので、あまりにタンパク質を減らすと、神経伝達物質が十分に制裁されないというもの。もちろん、ビタミンB群を中心としたビタミンや鉄分などのミネラルの必要性も説く。そのうえで「肉や魚をたくさん食べることが、うつ病を防ぐために極めて重要なのです」と溝口医師。

通説の通り、精製された白米や砂糖は血糖値を急上昇させるため、NG食品。なんと「、茶わん1杯(150㌘)の白米には、角砂糖11個分もの糖質が含まれている」というのだから、仰天する。「完全に断つ必要はない」とは記載されているものの、だったら、筆者的にはケーキのほうを優先するかも。そうなると、個人のライフスタイルも見ながらの食事ということになる。週刊朝日さんでも、各個人の体質や病気により、食事内容を変える必要があることが大前提の内容だ。

ご紹介しておくと、新宿溝口クリニックは、ヒプノセラピーもやっているホリスティックな視点からアプローチをしてらっしゃる。血液検査から栄養療法を指南。ご興味のある方は、クリニックHPをご覧ください。

TRINITY編集部でも、今まで食と心については何度か特集をしてきた。ビタミンB12は、肉、魚、ヨーグルト、牛乳、卵、チーズなどに含まれる。動物性食品にしか含まれていないわけで、ベジタリアンの人には良質のサプリが必要だという説が濃厚。妊婦に大切といわれる葉酸ことビタミンB9も、枝豆、アボガド、いちごなどにも含まれるが含有量が最も多いのが、鶏、牛、豚のレバーなど。

皆さんは、チロシンやフェニルアラニンという単語をご存知ですか? どうやらドーパミンの材料となる大切な物質のよう。ドーパミンは人間だけが神経伝達物質としていて、快楽を司る。過剰だと統合失調症になるという説もあるけれど。そのチロシンやフェニルアラニンが多く含まれている食べ物に、たけのこやバナナ、乳製品があるが、やはりここでも出てくるのが卵や肉類、魚介類。

ちなみに筆者は1日に1回は動物性タンパク質を摂取している。特に夜になると食べたくなる。22時頃から2時くらいまで体が生成される時間といわれているから、夜に動物性タンパク質を取りたくなるのは、天性の野生の勘か? まぁ、ただの肉好きか? 何事も適量が肝心。

食事療法以外にも、規則正しい食事時間、睡眠時間(特に起床)、10時までに太陽を浴びること、反復運動を繰り返すことなどが、健全な精神状態に繋がると広く知られている。昔、スカンジナビアを旅した時、夜が長くなる季節は鬱が増え自殺者が増すので、多量の光量を浴びる治療が行われていたのを記憶している。良質な睡眠のためには、太陽は本当に重要なのだ。

アルコールやタバコは、アドレナリンを放出させるので、パニック障害の方はご注意を。そうそう、カフェインもね。筆者は毎日3杯くらいコーヒーを飲むけれど…。いやぁ、仕事モードに切り替えるため、あえてアドレナリン狙ってます。結局、食べ物はどういう生活スタイルをしたいのか、どういう心持でいたいのか。そういう視点でセレクトすることが大切。そして、楽しみながら感謝しながら頂くのも大切と感じるけれど。

参照:週刊朝日 2012年5月4日-11日合併号

文責:遠藤明美