神様だって言われっぱなしじゃ嫌なのよ!~邇邇芸命(ニニギノミコト)の言い分~

霊能者でコンサルタントな望月彩楓の夫の望月優次です。
以前、彩楓が石木野日ノ姫(イワキノヒノヒメ)から聞いた話(その①、その②)について、邇邇芸命さんから彩楓にコンタクトがあり、邇邇芸命さんの言い分を聞きましたので、今回はそのお話です。

 

■ 石木野日ノ姫から話を聞いた、その夜のこと

石木野日ノ姫さんから話を聞いた日の夜、家族三人で布団を敷いて寝ていました。
僕は横になってスマホを弄っていましたが、突然彩楓が声をかけてきました。

「ねえねえ、今ニニギさん来た」

え!? マジで?

「それでね、ニニギさんがね……」

なんでも横になって石木野日ノ姫さんの話を思い出していたら、誰かの感情が自分の中に入ってきて、さらに自分が黄金色の稲田に立っている視点になり、その瞬間、邇邇芸命が入ってきたのだと分かったそうです。
そして邇邇芸命の気持ちや言い分を自分自身で追体験したというのです。
つまり憑依というか神懸かりというかそういう感じみたいです。
と、いうわけで以下が邇邇芸命の言い分です。

 

■ 邇邇芸命の言い分

あの方(大山積神)はとても恐ろしい方なのです。
あの方が木花咲耶姫を嫁に寄こして、それはとても美しい方だし優しい方だし、嬉しかった。
でもなぜあの方が私の元へ娘を寄こしたのか。
そもそもあの方は天界から降りる事には反対していた。
なのに娘を二人も降ろして差し向けてきたのはなんだか怖い。
でも自分としては木花咲耶姫のことは好きで、惚れてるから喜んだし、
あの方としても我々と仲良くしていこうということなのだろうか、とも思った。
しかし解せないのは、ものすごく賢くて知恵のある姉をセットで送り込んできた事だ。
私だって勿論バカではない。
外見で相手を判断して拒んだりなどしないし、
石木野日丿姫が私を好きではない事もわかっていた。
しかし石木野日丿姫の眼をみると私を殺すのではないかという殺気を感じた。
きっと木花咲耶姫は純粋なのでそういう計画があったとしても知らないんだろう。
二人を受け入れてしまえばこちらの懐に入り込まれる。
そして石木野日丿姫によって滅ぼされてしまったり、
操り人形のように支配されて乗っ取られてしまうのではないか。

国譲りは皆が受け入れた事だが、あの方(大山積神)の本音は賛成していないはずだ。
気に入らぬに違いない。
それはわかっている。
しかしバカを装い、石木野日丿姫の外見を理由に送り返せば、
あの方は激怒されるだろうが、木花咲耶姫を守る事はできる。
木花咲耶姫が短命であることはわかっている。
あの方はこの娘もろとも我々を滅ぼそうとしている。
私は木花咲耶姫の事は本当に愛していた。
だからこの娘を守るためにも、姉である石木野日丿姫は外見を理由にして送り返したのだ。
そうする事で、ただの面食いで相手の内面をまったくみないただのバカだと思わせたのだ。
木花咲耶姫との間にできた子供達も、あの方に盗られると思っていたが、
バカと思わせたのがよかったのか盗られる事はなかった。
しかしあの方がこんな事で引き下がるとは到底思えなかったがその後も特に何もなかった。
それは不思議に思っている。
木花咲耶姫は早くに死んでしまったが、結婚できたのはよかった。
妻が死んだとき、その魂の一部を石木野日丿姫が奪って天界に戻してしまった。
妻の魂は本当は私と一緒にいたかったのに戻してしまったのだ。
それが不憫でならない。

 

■ 検証等

この神懸かりのとき、人間界に降りてきたときの石木野日丿姫の姿も視えたそうです。
彩楓の証言を元に僕が描いたイラストです。

無表情で切れ長の目、肌が石の表面のようにボツボツしているそうです。
わざとこういう容姿にして降りてきたのか、神としての特徴が人間界に降りてきたとき否応にもこうなるのか、それはわかりませんが、個性的な容姿だったようですね。
それはさておき、邇邇芸命の言い分と石木野日丿姫の言い分では共通するところと違うところがあります。

【共通点】

・石木野日丿姫を、その外見を理由にして送り返した。
・木花咲耶姫は短命で、その魂(ニニギさんによると一部だが)は石木野日丿姫によって天界に戻された。

【相違点】

・木花咲耶姫を恐ろしい父や姉から救い出した。私と暮らして幸せだった(瓊々杵命談)
・木花咲耶姫は瓊々杵命といて不幸だったので私が救った(石木野日丿姫談)

このへんはぜひ木花咲耶姫の言い分を聞いてみたいところですね。
それから大山積神という神様、ものすごいやり手の国津神のようで邇邇芸命が畏怖していました。
この神様にもぜひインタビューしてほしいですね。
これらの話から、僕が思うには人間界に降りた邇邇芸命は半神半人のようになったのかもしれません。
だから疑いや不安を抱くようになったのではないでしょうか。

大山積神はとてもすごい力を持った神様なのでしょうが、邇邇芸命はそれを恐れるあまり
乗っ取られるとか滅ぼされるとか行き過ぎた疑念を持ったように思います。
石木野日丿姫の話からも、そんな陰謀があっとは思えません。

そして邇邇芸命を自分自身で体感した彩楓が言うには、邇邇芸命は確かにショボいところはあるが、そこがとてもかわいく、だからこそ天照大神に愛されたのがよくわかったそうです。

 

■ 次回につづく

そんなこんなで、邇邇芸命からすれば、大好きな木花咲耶姫を守りつつ恐ろしい国津系の勢力からの乗っ取り工作を防いだのだってことのようですね。
この話について、実は木花咲耶姫様からも既に話をきいていますので、次回は木花咲耶姫に聞いた話を書きます。

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