ココロセラピストが語る! 話を聞かない人はモテない? ~「話だけなら聞くよ?」も同罪かもしれない~

「もう、いいや……」と思って黙ってしまうと、「え?  どうしたの?  私、ちゃんと聞いてるよ?」と言われて、話し手が何らかの感情の乱れで会話が止まってしまったふうになってしまうこの気まずさはたまったものではありません。だって「音として聞いてるかもしれないけど、話として聞いてないじゃん?」とは言いにくいですからね。
人間は沈黙を恐れてしまう傾向があるので、それがまた微妙な空気を作り出してしまうのです。

 

話を聞くとか聞かないとか……

人間は結局、自分にとって興味のあることしか反応しないのです。
もちろんそれが悪いわけではありません。

すべての情報を理解できるはずありませんし、すべての出来事に共感できるわけではないのですから。

ただ『聞いてる風』というのを少しだけ工夫してみると良いのかなと思います。
相手が話を聞いてくれないから必ずしも悪い人ということではありません。

もしかしたら忙しくて話を聞いている余裕がないのかもしれません。
障害や病気が話を聞く能力を低下させているのかもしれません。
話を理解できなすぎて困っているのかもしれません。
あるいはつまらな過ぎて本当は話を聞きたくないのかもしれません。

「なんで私の話を聞いてくれないの?」と思う気持ちは当然あると思いますし、僕もあります。
ただ本当にその話題をそのタイミングでして良いのかどうかを把握するスキルも大切なのかなと思います。

たとえば僕は車の運転が苦手なので、車の中では難しい話題は避けています。
運転に集中できないと事故につながってしまうので、正直にその旨を伝えるようにしています。

相手がどうしても話したそうならば、相手にどうしても今、しなければならない話なのかを確認するようにしています。
もしかしたら急にものすごく大事な事を思い出して話をしなければなりません。
もしかしたら他の誰かに聞かれたくないから車という密室で話をしたかったのかもしれません。

だから話が長くなりそうだったり、こちらの意見をきちんと述べなければならないようであれば移動中であろうと仕方がありませんので(重要なのでしょうから)運転を止めて、近場に無理矢理車を止めてしまうことにしています。
あるいは「後でじっくり聞くから」と言い切ります。

それを「つまらない話をするなよ……」と嫌味に解釈されると困ってしまうのですが、どうしても必要な話なら真剣に聞きたいですし、事故につながるような意識散漫も避けたいのです。
相手の話を軽視しているのではなく、安全かつ、真剣に聞こうと思っているのです。

僕に限ったことではないと思います。
自分の勉強や仕事で忙しいときは、どうしても話し半分になってしまいます。
しかし、それはお互い様なのです。
だから、内容にもよりますが緊急性の有無を確認して、いつなら話を聞けるのかだけでも明確にした方が良いです。

もともと何を言っても話を真剣に聞かない人に関しては、残念ながらコミュニケーションを拒否しているので、場合によっては諦めた方が良いかもしれません。

少し脱線をしますが、例外もあります。
雑談の場合は、お互いがしゃべることを目的としていて、相手が理解しようとしていなかろうとお構いなしのときもあります。

そうするとお互いが後で何の話をしたのかさっぱり思えていなくても、どうでも良いのです。
最悪、話が噛み合って無くても関係が成立する場合もあります。

認知症の人たち同士が、まったく会話が噛み合っていないのに、ニコニコしながらおしゃべりをしているという話を聞いた事があるかもしれません。
不思議ですが、それは認知症では無くても案外そういうことってあるのです。

だから自分が話をしたい時は、TPOを大事にした方が良いです。
同じ内容の話でも、状況に応じて反応は変わるものなのです。

機嫌が良い時は、何を言っても肯定的に解釈してくれるけれど、機嫌が悪い時は何を言っても批判的な反応が返ってくる事もありますから。

必ずしも「話を聞いてくれない」ではなく「今は、その時じゃないかも……」という可能性も考えてみて欲しいと思います。

本当に、つまらない話題を永遠にされて聞いているフリをしつづけても、結局はバレてしまいます。
ものすごく大事なことですが、人は相手の無意識に反応するのです。
だから上辺だけで接していると、僕たちはなんとなくそれを見抜いてしまっているのです。

その証拠に買い物に言った時に営業スマイルや営業トークだと、すぐにわかりますよね。
本当に、お客さんのことを考えていたり、自分の商品に誇りを思っていたりする人もわかりますよね。

だから、つまらない話で本当に聞きたくなければ正直に「ゴメン。そういう話は苦手なの……」とか「ゴメン。今は、そういう話を聞ける気分じゃないんだ……」と言ってあげることも大事なコミュニケーションなのです。

 

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