ココロセラピストが語る!『仕事と人生の質』とは? ~働く事の本質を個々人が考える時代~

これからは人工知能が進化して、人間の仕事が減って来ると言われています。 複雑な心境ではありますが、だとしたら、なおさら会社に人間が合わせる必要はないという見方も出来ます。

ちなみに、この流れで話を勧めると「だから、自分の時間を自由に使えて好きなだけ稼げる仕事をしましょう! それはネットワークビジネスです!」という流れになると不安になった方もいらっしゃるかもしれませんが、僕はまったくそんなつもりはありません。
確かにそういう仕事のスタイルもあると思いますが、それも含めて、自分の自由で良いと思っています。

「キツくても辛くても自分を叱咤激励し、耐え抜いた先にこそ成長がある!」
「やっぱり最後は、気合と根性だ!」
「会社と共に生き、会社と共に死ぬ! 会社と心中、本望だ!」

こう言う方もいらっしゃると思います。
ぶれない軸を持っていて素晴らしいと思います。
雇う側だって折角会社に入ってくれたのだから、簡単に辞めて欲しくないと思いますし、長く働いて欲しいと思っていると思います。
当然です。
せっかく給料を払ってくれるわけですから。
ただ、それは会社側の想いであって、雇われている側の想いと必ずしも一致するわけではありません。
だからこそ、折り合いをつけて雇用契約をしているのです。

 

学校もそうでしょ!

さっきから一か所に必ずしも留まる必要はないとか、気付いた時が再始動の時だとか言っていますが決して、あなたに『退職』を勧めているわけではありません。

ただ『退職=悪』『退職=根性無し』『退職=社会不適合』という思い込みに支配されていると、精神的にキツくなってしまうので、そこを勘違いしないで欲しいなと思っているのです。

学校も同じですが、入って見ないと見えない事というのはたくさんあります。
どんなに情報集めをしても、わからない事は意外と多いのです。
学校は自分に合っていなくても「後●年耐えれば卒業できる……」と思って耐える人も多いですが、それも本当のところどうなのかなと思うのです。

確かに、大人も子供も環境に適応できる能力は必須です。
世の中は、すべてが思い通りになるとは限りませんし、如何なる状況でも適切な判断を下し、打開策を練り、乗り越えて行けるようになることが望ましいです。

でも、考えて見て下さい。
だからこそ『他の道』があっても良いと思いませんか。
ある人にとっては天国でも、ある人にとっては地獄かもしれません。それは本人にしか分からないのです。

もし、自分の子供が虐められていたらどうでしょうか。
もちろん学校側に話をして改善策を練ると思います。
しかし、事がうまく運ばなかったら、卒業まで耐えるしかありません。
耐えられない子はどうなりますか。
心身が病んでしまいます。
最悪、死んでしまいます。
それを「あの子は適応能力が無かったのね……」と言いますか。
絶対に言わないと思います。

そしてこう思うはずです。
「他の道は本当になかったのだろうか……?」と。転校させるとか、他の道は少なくともゼロではなかったかもしれません。
子供たちは教育を受ける権利はありますが、入学した学校のルールや文化に従いそこで卒業しなければならないなどという決まりは無いのです。

 

郷には行ったら郷に従うのはわかるけど、そこに残らなくても良いよね?

話しを戻して、大人にも同じ事が言えるのです。
「大人なんだから、妥協するところは妥協して我慢しようよ……」ではないのです。
時代が変わり、多様化された雇用形態の時代だからこそ、もっと柔軟に対応しても良いのではないかと思うのです。

それこそ、会社に尽くしてうつ病になったとか、過労死したとか、そういう事態だけは避けたいのです。
人によっては「自己管理が出来ていないだけだ!」と一喝されるかもしれませんが、僕にはそうは思えないのです。
自分の限界を越えていた、あるいは合っていなかったのに誰もフォローを入れてくれなかった。
忙し過ぎたり、自分を責めすぎたりするせいで、冷静にどうすれば元気に会社に通えるか、あるいは他の道を探せるかを考える余裕がなかった。
そういう人も多いと思うのです。

「すべては私のモチベーションの低さが会社のニーズに応えられない原因です。申し訳ありませんでした。自己管理を徹底し、業務をより円滑に遂行できるように努めます」

悪い事をしているわけでもないのに、会社の望む結果を出せなかったせいで、不可抗力に対しても自己責任とし、自分を責め、改善策を求められる。
それでは最終的に自分の人格を否定するしかなくなってしまいます。