ココロセラピストが語る!『変化』とは?~そもそも変化しない自分なんてない~

変化を受け入れても受け入れなくても、不幸になる可能性はゼロではないのです。

ドクターストレンジ

先日、久しぶりに映画を観ました。
タイトルは『ドクターストレンジ』。
変な医者……といえば変な医者なのですが、そういう意味ではなくて、どうやらストレンジというのは人名でした。

ちなみに魔法使いのお話です。
僕はアメコミが大好きなのですが、この作品はノーチェックでした。

ストレンジは天才外科医です。
しかし、ある時、自動車事故で両手を怪我してしまいました。
医者としての道が断たれた彼は、どうしてもそれを受け入れる事が出来ず、あらゆる手段(ぶっちゃけお金)を駆使して手を治そうとします。

しかし現実は厳しく、なかなかか事はうまく運びません。
そして、何だかよくわからないけれど運命に導かれるかのように魔法使いになってしまうのです。
それでも最後まで「俺はドクターだ」と言い張っていましたが。

これ以上はネタバレになってしまうので書けません。
でも、おもしろい作品だと思うので興味がある方はぜひご覧になって下さい。

 

僕はそもそも天才外科医でも何でもないけれど……

なぜ突然映画の話をしたかというともちろんコマーシャルではありません。
興味のない方に何かを押し付けるのは好きではありません。
では何故なのかというと、昔の自分を思い出すきっかけになったからです。

かつて僕は自動車事故に巻き込まれました。
幸運な事といえば僕が加害者にならなくて済んだということです。
ぶつかって来た方は、高そうな車に乗ったお金持ちそうな青年(しかも年下と思われる)でした。

ちなみに、その青年が必ずしも悪いわけではありません。
暴走運転していたトラックが追い抜き、追い越し、とにかく滅茶苦茶な運転をして猛スピードで突っ込んできたのです。

どう考えても、その時に運転を誤った車が不運にも僕にぶつかってしまっただけだと思うのですが一瞬のことだったので僕も正確には覚えていません。
でも、警察に事情を話さなければならないので説明しました。

「スピード違反とか、乱暴な運転とか、そういうのは問題じゃない。ぶつけた車が加害者。それだけ。その車の事はどうでも良いんだよ……」

と言った反応に僕はものすごく驚きました。
それ以前に社交辞令でも「怪我人が出なくて良かったです……」とか「大丈夫ですか?」とかそういう言葉もなかったことを今になって急に思い出しました。

事故よりもある意味、そちらの方がトラウマになりそうです。
(この手の警官がいると、真面目で優しい警官までイメージが悪くなって本当に気の毒です……)

それから数日後、なんだか腰が痛いなと思っていたら職場で激痛が走りました。
事故の因果か何なのか、とにかく僕はヘルニアになって動けなくなってしまいました。

痛くて仕方が無いので休んだり出勤したりを繰り返していたら、なんと! クビ(表向きは自主退職で円満退職)にされてしまいました。

えっと、『ドクターストレンジ』の話をしたのは、このことを思い出したからです。
とはいえ、僕はエリートではありませんし、高収入でもなかったので、彼とは似ても似つかわないのですが、そこはスルーして下さい。

 

変化の時

事故、ヘルニア、クビ……と続くと流石に当時は凹みました。

実際はその後もトラブルに巻き込まれるわけですが、それはそれとして。
とにかく歩行が困難になってしまうし、仕事は失うし、収入源は途絶えるし、もう本当に自分自身が惨めでなりませんでした。

僕はストレンジと違って自分の当時の職種を永遠に続けたかったわけではないので、とにかく心と体がズタズタになってしまったところは本当に共感できました。

ドクターストレンジは、あれこれ苦悩しながらも結果的に魔法使いになってしまいました。
科学しか信じなかった天才外科医が、よりによって魔法使いのスーパーヒーローに転職するという設定はなかなか興味深いモノでした。

よく人間はコンフォートゾーンと言って自分にとって快適な領域があって、そこから出たがらないという心理作用がはたらくと言います。
現状維持プログラムと呼んでいる人もいると思います。

なので、とにかくその仕事が天職だろうと、そうでなかろうと無意識が変化を恐れてしまうので、何とか元の鞘に収まりたくて仕方が無くなってしまいます。
「今が満足いかなくても、新たな危険のリスクを取るよりも、今の状態の方が平和だろう……」という気持ちですね。

しかし、怪我などの物理的な変化が起きてしまうと休んで回復したら必ずしも無事に復帰出来るというわけではありません。
なので、イヤだろうがなんだろうが変化を受け入れなければならなくなってしまったのです。

僕はストレンジのように運命に導かれて、そのまま数々の試練を乗り越えスーパーヒーローに……なる術も無いわけですが、それでも共通点はありました。